《19話 亜衣・麻衣を羽衣姿で絶頂させる》 これでやっと69(シックスナイン)が可能になって、3人でする際の行為の幅が広がった。やった!すごい嬉しい。 直に秘部を弄れる興奮に『襲ってしまいそうになるかも。』という不安があったけど、思ったより自制が出来て安心した。 というのもクンニしてイカせた時に、こちらも興奮してしまって襲い掛かりそうになるのを拳握って耐えてると、 もう片方が直ぐ気付いて、おしゃぶりして解消してくれるからだ。 思わず頭掴んで腰振り咽突こうとするところを自制するのは結構辛いけど この姉妹の連携には驚くと同時に嬉しくてたまらない。 逆に1対1の方だと より危険になったかも。まあそのお陰で毎朝二人でやって来てWフェらしてくれるようになったのは 予想外の嬉しい結果だ。朝、起こされて即毎朝Wおしゃぶり。・・・・め、めちゃくちゃ嬉しい・・・ 直接クンニされるのは彼女達にとって本当に段違いの快感だったらしく もう二人共ショーツ越しの刺激では満足出来ないみたいだ。 そのくせ未だに羞恥で自分達からショーツは脱げない・言えない。で遠回しにお願いしてくるところが可愛い。 布越しの指だけで追い上げられると「まっ…まって」と逆に制止して・・・でも羞恥でおねだりが出来なくて口をつぐんでしまう。 当然いぢわるして盛り上げたあげく、何時までもショーツは脱がさないで焦らす僕。 麻衣の方がおねだり上手で、羞恥で戸惑ったあげく首に抱きついて耳元で『・・・し・・・して』と甘く訴えられると 僕はあっさり陥落してしまう。無理だよ。可愛い過ぎです。焦らしてるつもりが手玉に取られます。 逆にそんな台詞は絶対口に出せない亜衣は、何度も腰を擦り付けては迷って目で訴えてくるだけなので すごい虐めがいがあって興奮する。 散々焦らすと俯いたまま僕の手を両手で掴んでおずおずと秘肉へ誘う。でも聞いても絶対口では応えない。 何度も浅く摩って焦らして要求させようとしても、決しておねだりを口にしない。 無言のまま何度も頭をぐりぐりと軽く押し付けて訴える。潤んだ目で睨みながら、見詰めながら目で訴えて来る。 強情におねだりしないくせに、絶対腕を放そうとしないところが亜衣らしいというか これはこれで本当にもう可愛いというしかない。 一番興奮するのはもちろんショーツをずり下ろす瞬間の姉妹の表情だ。 麻衣は俯くと髪で表情が見えなくなるので、先に髪を梳いて頬を出してから脱がす。と、首を振って視線から逃げる。 自分から我慢出来なくなって「脱がせて」と云う癖に、いざ脱がそうとすると何故かお尻も逃げる。 片手で頭を抱え込んで、眼前で覗き込みながら少しずつ下ろしてやっと表情の観察に成功。もう至福の瞬間。 脱がす瞬間の『紅潮し口元震わせて浅く息を荒げる表情』はすごい可愛くて興奮しまくった。 亜衣は腕を胸元で組んでじっと待つ。脱がす瞬間は少し腰を浮かせるくらいには協力的だ。(散々焦らしてる所為もあるけど) 麻衣程過剰に恥ずかしがらないので多少つまんないかな。じっくり剥いた時でもぎっちり目を瞑ったまま下唇噛んで ちょっと息を荒げるだけだったので、たいして恥ずかしくないのかなー?と思ってけど聞くと違った。 「恥ずかしいにきまってるでしょう!」 「あ、やっぱり。・・・良かった」 「良くない!あんたちょっと意地、悪過ぎ!人を虐めて悦に浸るなんて趣味悪いよ!」 「そうだよ。あたしだって、もの凄い恥ずかしいんだからね。顔覗きこみながらあ、あんな風にっ…するなんて」 「え、いや。だってやっぱり脱がす瞬間とその時の表情は格別に可愛いよ。興奮するよ。燃えるよ!やめられないってば!」 ちょっと正直に熱弁し過ぎたようで、同時に拳骨が飛んできた。 ◇ ◇ ◇ 夕食後、麻衣と二人っきりで くつろぎながら、つい何時もの流れで抱き寄せたら麻衣が妙な提案を言い出した。 「あ・・・ちょっと変った格好して良い?」 「?・・・・・良いけど・・・何?」 麻衣は立ち上がると腕に巻いていたミザンカ風の細紐をしゅるっと解いた。 と思ったらいつのまにか赤地の天女のような衣装を身にまとっている。 「え・・・・な、何?今の・・・・どうしたの・・・・・・・・変身?」 「違うよぅ・・・これはね。『天兵の衣』。鬼獣淫界と闘う時の神具だよ」 「へー・・・でもどうして?」 「あたしの方も・・・・少し危ないかもって・・・」 「・・・・?」 「これを身につけてると神通力の加護で気分が引き締まってー…流されないような気がするの・・・」 「ああ・・・・」 (つまり麻衣も2人だけですると流されて本番Hしちゃいそうでまずいと。) 「へー・・・でも随分綺麗な衣装だね。なんか天女様みたいだよ」 「あ、うん。天女様のイメージの神具なんだよ」 そう言ってくるっと一回転する。ふわっとスリットの深いスカートと薄衣が翻る。一緒にきらきらと光が舞う。 「そうなんだ。あ、すごい綺麗だよ。似合ってる。可愛いよ」 「え、そう?・・・あはは・・・へへっ嬉しいな」 といって麻衣が膝に乗ってくる。それだけで、もう反り返っていた勃起が硬くなる。ついぎゅーっと抱き合う。 「ん〜っ」「んん〜っ」 頬を擦り付けあいながら抱きしめ合う。本番Hもしてないのに僕らは殆どもうバカップルだ。 額をくっ付けながら麻衣が言う「ね。もう一回言って」 「?、すっごい綺麗。可愛いよ」 「ふふーっ・・・してあげるね」 僕の頬にちゅっとキスしてから麻衣が降りて股間に顔をうずめる。 両手でカチカチに硬くなってる剛棒を優しく包み込んで照れながら先端に ちゅっ とキスする。 (おおっ! こ、こんな事してくるようになったんだ。) 興奮でぴくん!と肉棒が跳ねると くす。っと含み笑いしておしゃぶりを始める。 「ん・・・・ちゅぽっ」 僕の肉棒を優しく擦ってからぺろぺろと小さな舌で舐めつけ、少しづつ口に含み始める。 僕が頭を撫でると目を細めて優しい表情になる。 見慣れない衣装をつけた麻衣は新鮮で、露出度は制服とさほど変らないのに スカートのスリットから覗く長い脚に妙に興奮する。 (では試してみようか。) 僕は下半身を引き寄せ、スカートのスリットから手を差し入れて、麻衣のショーツ奥の秘部へと指を伸ばした。 「んっ・・・」 柔肉を揉みしだきながら頭を撫で、麻衣の耳元に口をよせて 「麻衣。可愛いよ」とささやく。 「…んっ!」 ぴくんっと身体が痙攣したと思ったら指先でじゅんっと蜜が溢れだす。あわてて太腿をぎゅっと締める麻衣。 「・・・ほら。可愛い」 「!」 自分が急に濡れだし しかも僕がそれを気づいてると知って麻衣が僕のを咥えたまま、羞恥で真っ赤になる。 (なんか逆にお互い興奮してるような気がするんだけど・・・・) ゆっくりと指を動かし秘唇を擦りあげると、とろとろと蜜が溢れてくる。 「ほら、すごい」「綺麗だよ」「可愛いね」「本当に天女みたいだよ」とささやくたびに 麻衣はひっきりなしに「あっ」「あん」「はっ」とぴくん。ぴくん。と反応するので僕も妙に興奮してくる。 いつもと違った華やかな衣装で僕の肉棒をしゃぶる麻衣は新鮮で、つい激しく責めたててしまう、 麻衣も興奮したのか、いつもよりも早くお互いに昇りつめてしまった。 休息していたら亜衣がやって来た。 「麻衣、なんて格好してんの?」 「あ、お姉ちゃん。この格好してれば…流されにくいかなって」 「だからって神聖な巫女舞の・・・・・穢れるとは思わなかったの?」 「実はおばあちゃんから、今年は何故か一杯出来たって予備に何十本も貰ったの・・・お姉ちゃんの分もいっぱいあるよ」 あんぐりと口を空けて呆れる亜衣。 「・・・・・・で、効果あったの?」 「ん・・・・・なんとなくあったような。あんまり無かったような・・・ね?へへ」 麻衣と僕が目を合わせて同時に苦笑いする。 「何それ?」 「んー・・・・」 「亜衣も持ってるの?」 「ええ」 「ふーん・・・・見せて?」 「え?」 「ほら、だってすっごい綺麗で可愛いじゃない。亜衣のはどんなの?」 「・・・・別に人に見せるようなもんじゃないわよ。ましてや神聖な神具なのよ。こんな事には使えないわ」 「でも隠すようなものでもないんでしょ?予備なんだし。僕も一応関係者だし」 「・・・・・・」 「麻衣ちゃん。もう1回、回ってみてくれる?」 「こう?」くるっと回る麻衣。深いスリットの入ったスカートと羽衣のような薄衣がひるがえる。 「おおーっ」自然と拍手してる僕。 「GOOD!ナイス!綺麗!ビバ!可愛い!」親指を突き出してつい喜ぶと 「え?えへへ。ほら、お姉ちゃんもっ?」 「もう・・・・・」 亜衣がポニーテールのリボンを解きながら何か呟いたと思ったら いつのまにか亜衣が青地の天女のような衣装を身にまとっていた。 「おおっ・・・うわーすげー・・・・・可愛いい。しかもミニじゃん」 憮然としながらもそっぽ向いて照れる亜衣。 「亜衣、亜衣っ?」 胡座かいて両手を広げる僕。 「・・・・何よ?」 「すっごい可愛いっ。綺麗!」 「・・・・・・ったく」 といいつつも顔を赤らめて膝に座ってくる。すかさず抱きしめて押し倒した。 ◇ じゅじゅっじゅぶぶっ 「ひゃあっ・・・んっ!んんんっ!!」 強烈な刺激に思わず声を荒げそうになって、慌てて手で口元を塞ぎながら ぴくっぴくん!と亜衣が仰け反る。 僕は亜衣の青地のミニスカートを捲り上げ下着を引き下ろし、顔を埋めてクンニしていた。 その僕の股間には麻衣がうずくまり丁寧に僕の男根をしゃぶっている。周囲には姉妹が羽織っていた薄布が散乱している。 最近では僕が姉妹の片方を責めている場合には、自然ともう片方が僕の男根へ奉仕してくれるようになってきた。 数ヶ月前にこんな事が出来るようになるとは夢にも思わなかった。まさに夢のような状況だ。 「んっんんんっ!はっぁあっ!やっ」 ある程度まで高まった段階で指責めを加えて淫核を舌で、秘唇表面を指で浅く愛撫し始める。 「んんんっ!あっ!んあっ!」 二点責めを始めると じゅんじゅんっという勢いで愛液が溢れ出てくる。 溢れる度に亜衣が「んっ!んんっ!」と声を押し殺しながら真っ赤になって何度も首を振るのがすごい可愛い。 僕に股間を晒し、濡れる瞬間を直接見られ、舐められ、弄られる。という行為に強い羞恥を感じてるようだ。 秘肉を弄り、舐め、甘噛みしてすすると呻きながら長い脚をばたばたさせて太腿で僕の頭部をぎゅーっと挟みつける。 秘裂の浅瀬に指をくねらせ軽い振動を与えると 「んっんんっ・・・んあっ!」と断続的に耐え切れず声を漏らして、ぴくぴくと下半身を震わせる。 丁寧に表皮を剥き淫核を露出させ、つんつんと舌先でつつくと 「んっ!んっ!あんっ!!!」 びくん!びくん!と腰を浮かせて反応する。 そのままクリトリスを舐め、絡め、すすり、しゃぶりつくすと 「んんんぁぁあああ〜っ!!!!」脚の指先までをぴんと反らせて仰け反って震える。 先日『あれって・・・何なの?頭の先まで痺れるかと思った。』『ホントに・・・女の子はあんな風になっちゃうのが普通なの?』 と戸惑って聞く程この姉妹はクリトリスへの知識が無く、責めに弱かった。 俯いて赤い顔で股間押えながら聞く姉妹の可愛かった事。可愛かった事。も、燃えた。 「はっ・・・はうっ!・・・あぁあっ!」 手を差し伸べると すぐ細い指が掴んできてしがみつく。 嬉しい。面白い。楽しい。なんて可愛いんだ!僕は夢中になって亜衣を責めたてる。 「んっ、んっ、はぁっ・・・・ぁあっ。んん!やっぁああっ!」 耐え切れずに口元の手が緩み甘い声を漏らしだして身悶える亜衣。ぃよおおしっ!こうなるともう絶頂までが近いっ。 じゅっじゅぷっ・・・んんっ 股間に目をやると麻衣が一生懸命僕のをしゃぶりながら膝をくねらせもじもじとしている。 我慢出来ずに片手で麻衣の腰を引き寄せ、秘肉へ指を這わせるともう とろとろに濡れている。 同じくクリを剥いて人差し指と中指で軽くつまみ、撫でながら秘肉を擦ると 「んっ!んんんっ!・・・んーっ!」と僕のを咥えながらびくんぴくんと半身を震わせる。 「あっ、あっ、ぁぁあっ!やっ!」 亜衣の嬌声はもう堪えきれないものになり、達しそうになっている。 それを聞いてる麻衣も急速に高まって腰を震わせてる。僕ももう限界だ。 「いっ・・・・いこうっ!」 ちゅっじゅっじゅぶぶっ 亜衣の秘核を舐めながら浅瀬で指を震わせ 「はっあっあっ!ぁあああああっ!」 ちゃっちゃっじゅっ 麻衣の秘核を擦りながら秘裂で指をくねらせる。 「んっんんんっ!んんんん〜〜っ!」 姉妹の可愛い嬌声が部屋中に響いてるはずなんだけど、亜衣の太腿にぎゅうぎゅう挟まれる所為で全然聞こえない。 (くええい。なんてもったいない!) でももう僕も限界だ。 「ううっ!!・・・でっ!おおっ!」 「んあっ!・・・・ぁあああああっ!」 「んんっ!んんんんんんんん〜〜っ!!」 びくん!びくっ!がくん! どっ!どくんっ!どくんっ! 姉妹の絶頂を肌で感じながら僕は麻衣の口内へと解き放った。 ◇ 結局、「天兵の羽衣」は殆ど効果が得られないとして着なくなった。 僕としては下着を剥く瞬間の服装が色々違ってると結構興奮するんでちょっと残念。 ついでにと「巫女さんの服も着てみてくれない?」と言ったら二人から『馬鹿っ!』とすごい怒られた。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・何で? ◇ ◇ ◇ こうして淫行を続けてきて数ヶ月、おかげで僕はかなり体調が良くなってきて、ようやく勃起が納まり始めた。 懐かしい姿にやっと出会った。ビバ普通のちんちん! 起ってない状態ってこんなに精神的に落ち着いていられるんだ。ありがたい。 同時に変な臭いも撒き散らさなくなってきたみたいだ。境内の巫女さん達とも普通に接する事が出来るようになった。 何気に僕は巫女さん達に人気があったみたいで、急に皆寄って来て何かと話掛けてくる。淫臭を放ってないのは自覚してるけど 妙に皆の頬が紅潮しててはしゃいでる。なんだろう若い当主って事で親しみあるのかな?亜衣麻衣と仲が良い所為かな? ・・・・・・・・・・・・・話をしてると、すぐに姉妹が来て引っ張っていかれるんだけど。 「もしかして・・・妬いてる?」と聞いても 「だっれが!まだ安心できないからよ!」という亜衣と 「そうそう。もう皆には手出しさせないからね!」という麻衣。(あの時は彼女からなんだけど) でも窓越しに雑談していても不機嫌になるのだから、たぶん妬いてるんだろう。 嬉しくなって飛びついて「ありがとっ」と礼を言いながら頬にキスしたら 「だからそういう事しないのっ!」「もうっ。ヒロちゃんそれで誤魔化せると思ったら大間違いだからねっ!」とこれまた強気。 二人共顔赤いから、さすがに僕でも本気で怒ってないのは判る。(でも口では負けるから言い返せない。) その晩は意地っ張りな姉妹を責めまくって、嫌という程イカせまくったのは言うまでもないけど。 耳元で「妬いてくれてありがと」とイク寸前にささやきながら追い上げて 「やっちがっ…あああっ!」「だっ・・・あっんんんんっ!」と 身悶えしながら真っ赤な顔で絶頂する姉妹(ふたり)の可愛かった事。可愛かった事。 ・・・・・くそぉ…やっぱり本番したいなぁ・・・ でもこれで胸張って外を歩けるぞ。もうすぐ学校にも戻れるかもしれない。 「宏樹の学校って…共学だったよね?」 「うん。そうだよ・・・何?」 「いや・…」 といって麻衣と顔を見合わせる亜衣。 「この子を学校に行かせるのは…羊の群れに狼を放すような・・・」 「うーん」 「ちょっとー、そんな訳ないでしょ。どうしたの急に?僕全然モテなかったよ?。身体が戻ったら只の小僧だよ」 「自覚がないっていうか・・・」 「うーん」 「どうなるかな?」 「こんな女殺し君を、共学の学校に行かせちゃっていいのかなぁー・・・」 「またっ麻衣ちゃんまで。そんな訳ないじゃん。誉めても何にも出ないよ?悲しいくらいモテなかったんだから」 「「・・・・・・」」 「だからモテないんだってば。あの変な臭いさえなければ僕なんか誰もかまってくれないってば。 あー、何か悲しくなってきたなぁ・・・・はぁ・・・」 「・・・・・どうするお姉ちゃん?」 「・・・・そうね・・・」 姉妹が顔を寄せ合ってひそひそ話し出す。 (麻衣、何人女の子見舞いに来たって?) (5人。皆事情が事情だから追い返してるらしいけど未だ時々来るらしいよ。) ((・・・・・・)) (何で気づいてないのこいつ?) (さぁ・・・でも学校では何かすごいガリ勉してたみたいだよ。だから気づいてないんじゃないの?) ((・・・・・・・・・・・・・はぁ)) 何話してるんだろう・・・・? 姉妹がため息をつきながら顔を上げる。 「とりあえず、誰彼かまわず抱きついて『幸せ〜っ、大好きっ。』て口走らないようにね?」 「あ、そうそう」麻衣が頷く。 「あははっ そんな事言う訳ないじゃん。今迄言った事無いよ」 「・・・あんた毎日あたし達に言ってるじゃない」 「?嘘だぁ・・・・・・・ぇ?・・・・えっ?」 「ヒロちゃん・・・・もしかして自覚ないの?」 「・・・・・・うそ?」 「あんなに毎日毎日、抱きつく度に言ってるのに覚えてないの?」 「・・・・・・」 「・・・・いつから?」 「ヒロちゃんが抱きつくようになってから」 ・・・・・最初からじゃん。 「これだもん」 「ねぇ」 「・・・・・・」 「あれだけ毎日抱き締められて、耳元であんな事毎日云われ続けて…されちゃったら誰だってまいっちゃうだろうね」 亜衣までこんな事言う。 「って事は亜衣はそれで、まいっちゃったと?」 「あたしは関係ないでしょ!」ぽかんと叩かれる。関係なくはないだろう。ほら顔少し赤いし。 「・・・・ヒロちゃんホントに何言ってたのか自覚無いの?あんなに凄い事いっぱい言ってたのに・・・」 「・・・・・凄い事・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・どんな?」 「ちょっと!あっ、あんた本当に全然覚えてないの?」 いきなり亜衣が怒り出して腰を浮かす。 「え、え?何?ごめん。ホントに覚えてない。たぶん無意識に言ってたんじゃ・・・」 「無意識・・・・?・・・・あれが・・・・」呆れた表情の麻衣 「・・・・・・」あんぐりと口を空けていた亜衣がへたり込む。 「ど、どんな事言ってたの?」 「言えるかっ!」 何故か亜衣が怒鳴る。何?何かまずい事言ってたの?麻衣を見ると呆れた顔しながら指折り 「えーとねー・・・ 『好きだー』でしょ 『大好きー』でしょ 『可愛いよ』でしょ。 『幸せーっ』でしょ 『離したくないー』でしょ 『もうこのまま死んでもいいかも』でしょ 『麻衣(亜衣)可愛い。可愛いよー。好きだよー』でしょ。 もーとにかく『好き』と『可愛い』は毎回すごい連呼してるよ。 しかもぎゅーってされて耳元で言うんだもん。すごいよー・・・本当に覚えてないの?」 覚えてない。 聞いてると顔が熱くなってくる。あたたた。殆ど告白と同じじゃん。 それより麻衣が指折り数えながら言う度に、そっぽ向いてる亜衣の顔がどんどん赤くなってくのがまた、すごい可愛いんだけど。 その横顔をぽーっと見とれていたら、気付いた亜衣がぶすっとしながら聞いてくる。 「・・・で?」 「え?」 「で!?」 「え?えー・・・たぶん本心だから無意識に言ったんじゃないかと思う。本当に好きだし、可愛いって思ってるし」 と言ったら二人共、更に真っ赤になって黙りこくってしまった。 (うわ、可愛いぞ。) 抱きつきたくなって手がむずむずしてくる。早く話を切上げて襲っちゃおう。 すり寄って近づきながら 「まぁ、でもそんなセリフは絶対学校では言わないと思うよ」 「言い切ったね?」 「だって二人と抱き合った時にしか出るはずがないセリフじゃない。誰相手に出るってのさ?」 「「・・・・・」」 麻衣が『えへへー』とにやける。亜衣が呆れてる。 「でしょ?」 「そういう事を するっ と言っちゃうから危ないって言ってるんだけどね…」 「でも嬉しいっ」 といって麻衣が寄ってきて腕をからめてくる。 「だけど、絶対言っちゃだめだよ」 しなだれかかりながら上目使いに見上げる麻衣に (ううっ 妬いてる。妬いてるぞ麻衣がっ!かっ可愛いぞっ。) 「もちろんっ!」 思わず抱きしめちゃう。 「うぁんっ」奇声を上げながらも抱き返してくる麻衣。 「やれやれ…」呆れる亜衣。 段々盛り上がってしまって、腕に力を込めたり頬にキスし合ったりしてるうちに当然ナニがびきびきと硬くなってくる。 「あ・・・ヒロちゃん・・・」 「え、へへ。しよ?」 ぎゅっと麻衣を抱きしめながら亜衣を見て右手を差し伸べる。 「もう・・・・」苦笑いしながら亜衣が腕を差し出すので掴んで引き寄せながら麻衣を押し倒した。 ◇ ◇ ◇ その晩。三人でネットを覗いてたときに不意に麻衣が 「ねぇヒロちゃん?もし崖とかで落ちそうになってて、私とお姉ちゃんのどっちか一人しか 助けられないとしたら、どっち助ける?」と聞いてきた。 何気なく「近い方」と応えようとしたら・・・横の亜衣がすごい緊張しながら聞き耳を立ててるのに気付く。 見ると麻衣もすごい目がマジ入ってる。(これは・・・え、何?何気に本気で聞いてる?ギャグ駄目?) ちょっと考える・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「どっちを助けたいってのじゃなくって、多分現実に起きたら・・・」 麻衣「・・・・うん?」 亜衣「・・・・・・・」 僕「とっさに二人の手を掴んで僕も一緒に堕ちる気がする・・・」 二人共しばし茫然とした後、亜衣は額押えてがっくりし、麻衣は苦笑いして「確かに・・・ヒロちゃんらしい」って答えた。 亜衣「あんた助けなさいよ・・・」 僕「いや。確かにそうなんだけど、『とっさにどうするか?』って想像すると、ぱっと二人の手掴んで 気がついたら「ぅあーっ・・・」って一緒に落ちてるってのが・・・一番リアルかなぁ・・・と。思わない?僕の場合だとさ?」 麻衣「確かに・・・しそう」 亜衣「頼りになんない奴・・・」 亜衣と麻衣はぎこちなく顔を見合わせ苦笑いをし合ったが、妙に変な雰囲気が後々まで残った・・・何だろ? ◇ ◇ ◇ 翌日 昼食後部屋に天津のおばあちゃんが突然やって来た。 「ちょっと・・・・・よろしいですかな?」 「あ、はい。何ですか?」 「・・・・・・すみませんが、服を脱いで横になってはくれまいか?」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!!!!!?」がた、がたっ!? 咄嗟に部屋の奥迄後じさる僕。 (ひいいいいいいいい?な、なにいいい?) 目の前が真っ暗になった。・・・ 19話 了。 |