淫獣聖戦ZZ 第2章 |
男の顔を目にしただけで、麻衣は心臓が早鐘のように打ち、頬が上気する自分を感じた。 「麻衣、やっと会えた」 麻衣にはその声はまるで遠くから響いてくるように、あるいは耳もとで囁かれているかのように聞こえた。 頭にはボーっと霞がかかったみたいになり、下肢からは力が抜け、コンクリートのはずの足下が、まるで厚い絨毯にでも覆われてしまったようだ。 自分を見つめる男の瞳に、魂ごと吸い込まれてしまいそうな錯覚を覚える。 半分夢うつつの状態になりながら、麻衣は呟くように尋ねる。 「あなたは…あっ」 言い終わらないうちに、男の唇が麻衣の口を塞いだ。 唇が離れた時には、麻衣は瞳を潤ませ、ポーッとなっている。 「ずっと君を抱きたかった…」 そう言って男が抱き寄せた。麻衣の身体からは完全に力が抜け、抗う素振りすら見せられない。 再び麻衣のふっくらとした唇が奪われる。今度は舌を差し入れられた。 「んんっ……むぅ…」 麻衣の瞳が大きく見開かれた。さすがに押しのけようと、手が抗う動きを見せる。 しかし、男の舌が巧みに蠢き、麻衣の口腔内を舐めあげ、舌に絡みついて翻弄する。 徐々にむず痒いような快美感が広がり、麻衣は逆に少しずつ反応を返し始めた。 「ん…うんっ……むぐ…んっんんっ」 クチュクチュと濡れた音をたてながら、お互いに舌を絡ませ合い、吸いたて、甘噛みをして快感を貪り合う。 麻衣はずいぶんと積極的な自分に戸惑いつつも、しだいに恍惚となり、行為に没頭していく。 まだ夢の続きのように現実感が希薄で、抵抗しようという気になれなかった。 相手の男は麻衣好みの美形で、しかも愛を囁き、情熱的に求めて来るのだ。 このまま流されてしまいたい。そんな思いが麻衣の中に芽生えて始めていた。 そして何よりも、敏感な麻衣の肉体が、すでに熱く燃え上がり、歯止めが効かなくなっていた。 麻衣はいつの間にか、背を屋上のフェンスに押し付けられていた。 男の手がセーラー服の内側に入り込んでいる。さらにシャツの中に潜り込み、ブラのホックを外す。 そして麻衣の柔らかで手の平に吸い付いてくるような胸を、直接揉み始めた。 「んっ、あはぁっ、ふあああ…っ」 麻衣はフェンスに絡めた指を握りしめ、身悶える。 「麻衣、とっても敏感なんだね」 そう言うと、男は制服をまくり上げ、麻衣の白い、きれいな胸を露にする。 「あっ、や、だめ……」 さすがに誰かに見られる危険を思い、麻衣は慌てた。 いつもは閉鎖されている屋上とは言え、今は鍵が開いているし、まがりなりにもここは屋外であり、何処から見られるかも分からない。 しかし男はお構いなしに、今度は麻衣の可愛いピンク色の乳首に吸い付いた。 「んあっ、はぅぅんっ」 いきなりの刺激に、麻衣は思わず大きく声をあげた。 男は乳首を吸い上げ、舌で嬲り、歯で揉みたてて麻衣の愛らしい突起を堪能する。麻衣の乳首は固く励起していた。 手は豊かな乳房を揉みしだき、指でもう片方の乳首をこねくり回し、こすり、つまみたてた。 「あぅんっ、やぁ、あっ、ああっ、あはぁん! くぅぅーっっ!」 麻衣は快感に我を忘れてよがり声をあげる。 男の手はしばらく太腿を這い回っていたかと思うと、不意に下着の中に差し込まれた。 「んうぅっ」 麻衣の大事な部分は、とっくに濡れそぼっていた。指が蜜でぬめる襞をこすりあげると、麻衣の口から熱い喘ぎ声がもれる。 男の指は、麻衣の熱く濡れた襞をかきわけ、花唇の秘奥を刺激する。 「だ、だめ、そこは……はあぁぁ〜」 たまらずに蜜を溢れさせる麻衣。そして、最も敏感な部分へと男が指を這わせる。 「あっ!?」 手が触れた瞬間、麻衣がピクリと反応した。 優しく包皮を剥き、隠されていた真珠に触れると、麻衣は思わずおとがいを仰け反らせ、快感に身悶えた。男が指先で微妙な振動を与える。 「くぅっ、はああっ、アァァァァァッ!」 麻衣の腰がガクガクと震える。必死にしがみついているフェンスがギシギシと揺れて音を立てた。 ふっ、と男が麻衣の股間から手を離した。 「はあっはあっはあっ…」 その隙に麻衣は乱れた呼吸を整えようとする。足にはもう力が入らず、座り込んでしまいそうだ。 「ほら、こんなになっているよ、麻衣」 「あ……」 目の前につきつけられた指は、自分の分泌した淫らな粘液で濡れ光っていた。 麻衣は恥ずかしさに目を伏せる。胸が苦しい程に動悸が激しくなっていた。 男はそんな麻衣の鎖骨に吸い付き、うなじにゆっくりと舌を這わせ、ふっくらとした耳朶に軽く噛み付いた。 「ンうっ」 ゾクゾクとした感覚に、麻衣は肩を震わせる。 「もっと、してほしいかい?」 声が囁く。 麻衣は潤んだ瞳を向け、わずかな逡巡のあと、恥ずかしそうにコクンと頷いた。 男の手がスカートにかかった。 ファサッ スカートが脱げ落ちる。次いで、麻衣のかわいらしい水色のパンティを脱がせていく。大量に分泌されていた愛液が、ねっとりと糸を引いているのがはっきり見えた。 麻衣は恥ずかしさのあまり、目を固く瞑っている。羞恥で頬を染め、プルプルと小刻みに肩を震わす。 まくれあがっていた制服は、ずれ落ちて元に戻っている。上履きも履いたままであり、ただ麻衣の最も恥ずかしい部分と、すらりと伸びた脚だけがさらけ出されていた。 しかも場所は屋上である。あまりに倒錯した状況に、麻衣は気絶しそうな程の恥ずかしさを覚えている。しかし身体の疼きもまた、堪え難いまでになっているのだ。 男がしゃがみこみ、太腿に手をかけた。そして力を込め、麻衣の脚を押し開いていく。 「え?」 男は麻衣の秘所に顔を押し付けると、溢れる蜜の坩堝にくちづけ、甘露の泉を音をたてて啜りだした。 「あ!? やだ、だめぇ、そんな、はっ、ハアァァァァ〜!!」 ジュル、ジュルルルルル 卑猥な音をたてて吸い上げられると、麻衣は腰を大きく揺らして悶えた。 麻衣は崩れ落ちないように、必死にフェンスに背中を押しつけ、両手でしがみつく。そうしなければ、とても立っていられない。 「だめ、きたな……は、ふぅぅんっ」 言葉では拒みながらも、吐く息の熱さと、快楽の喘ぎは隠し切れない。 ピチャッピチャッピチャッ 舌で麻衣の秘肉を叩く淫らな音が響く。 男の手は休みなくすべすべとした麻衣の腰や腿をまさぐり、ボリュームたっぷりの桃尻を揉みほぐす。 「あん、あン、もうっ、は…あっ、だめっ、こんな……」 麻衣は形の良い眉を悩ましげに寄せ、必死の表情で声をあげる。限界が近かった。 「こんな……あふっ…はんッ、気持ち…い…はぁっ」 男は麻衣のクリトリスを舌で転がし、強く啜りたてた。 ジュルル、ズズズズズズズッ! さらに顔をぐりぐりと麻衣の股間に押し当て、よりいっそうの刺激を与える。 麻衣は思わず両手で男の頭をつかみ、快楽を逃すまいと、強く女陰に押しつけた。 「はぅっ!? あっ!あっ!あっ!」 声が一段と甲高くなり、切迫したような苦しげな息づかいになる。 「だめっ! イクッイクぅ! ンンッ、はああああぁぁぁぁ〜っ!!」 身体を大きく仰け反らせ、ビクンッビクンッと痙攣させて、麻衣はついに絶頂へと昇りつめた。 腰がまるで別の生き物のように大きくうねり、ガシャンガシャンとフェンスにぶつかって音をたてた。 「は………っ……あ………」 凄まじいまでの快感に頭の中が真っ白になり、麻衣はついにくずおれた。快楽の余韻でヒクヒクと下腹部が痙攣している。と、 ジュワ…トロ…… 麻衣の秘孔からなおも溢れる淫液とともに、何かが流れ出てきた。 それは、かつて幾度となく姉妹の危機を救った、梅の花弁の護符であった。 それを見て男が呟いた。 「やはりな。天津幻舟め、死して後も霊力をもって姉妹を守護しておったか。小癪な真似を」 みるみるうちに男の身体が膨れ上がり、醜い淫鬼の肉体へと変貌していく。 そう、それはまさしく鬼獣淫界の刺客がひとり、ラージャの姿であった。 「クックックッ、しかし我らが宿敵とはいえ、所詮は女。我が媚術にかかれば、たわいないものよ。ハーッハッハッハッハッ!」 遠のいていく意識の片隅で、麻衣は微かにその高笑いを聞いていた。 ☆ ラーガの触手によって、一瞬にして身体の自由を奪われてしまった亜衣は、必死になって触手を振り解こうと抵抗を試みた。 しかし、両手両足に絡みついた触手は、どんなに力を入れてもびくともしない。 反対に、今度は両腕をまとめて後ろ手に縛られてしまった。 「刃向かえば娘どもの命はないと言ったはずだ。大人しくしていろ」 ラーガが冷酷に言い放つ。 「くっ! 卑怯者!」 亜衣がキッと睨みつける。 女生徒たちはひとまとめにされ、邪鬼が周りを囲んでいる。皆、不安そうな表情で亜衣を見守っていた。 「褒め言葉だな」 ラーガはニヤリと笑うと、触手を操り、亜衣を自分の正面へと運んだ。 「何かを守るために戦うなどという甘い奴は、単純で助かるわ。弱味をつけば、ほれ、この通り手も足も出なくなりおる」 亜衣の顔が悔しさに歪む。こんな卑劣な敵にいいようにされてしまうなど、亜衣の高潔な自尊心が許さない。 「………殺せ!」 亜衣は決然と言い放った。気高い魂は恥辱よりも死を選ぶ。 「クックックッ、殺しはせぬ」 ラーガが邪悪な笑みを浮かべて言った。 「貴様の身体は鬼夜叉童子さまに捧げねばならぬからな。よいか、もしお前が舌を噛み切るなどすれば、人質どもの命もないものと思え」 「卑劣な!」 どうしようもなかった。 (今に見ていろ!) 心の中でそう強がるくらいしか、今の亜衣にはできない。無力感に、亜衣は歯噛みをして耐えていた。 「クククッ、そうだ。精々そうやって睨みつけておるがよい。その顔がやがて恥辱と喜悦にまみれて堕ちていくさまを、存分に愉しませてもらうぞ」 ラーガはそう言うと、右手を伸ばして胸当てを引きちぎり、弓道着の上から亜衣の乳房を荒々しく鷲掴みにする。 「あうっ」 亜衣の顔が苦痛に歪む。 「こうなっては天津の巫女といえども、ただの無力な女よ。自分が淫らな牝に過ぎぬと、たっぷりと思い知らせてくれる」 ビリビリビリィッ! ラーガが力任せに弓道着を引き裂いた。亜衣の汚れない白い肌が露にされる。袴まで破られ、純白の下着のみが無事に残される。 破れ残った布がまだ多く亜衣の身体に纏わりついているのが、妙に淫靡な印象だった。 「ほう、気丈にも声ひとつあげぬか。だが……」 ラーガは凶々しい爪を亜衣のパンティーに引っ掛けると、しばし布の感触を楽しむかのように弄び、しかし容赦なく切断した。 亜衣の股間を覆い隠していた布が、あっさりと下に落ちる。ついに乙女の見えてはならない部分が露になってしまった。 さすがに亜衣もその瞬間、ギュッと目を瞑り、顔を背けて耐える。 だがラーガはそれを許さず、亜衣の顎に手をかけると、無理矢理自分に向けさせる。 亜衣はカッと目を見開き、絞り出すように、 「ケダモノ…!」 とだけ言った。 「そうだ、儂を憎み、蔑むが良い。貴様はその汚らわしいケダモノに散々に犯され、よがり狂うのだからな。クックックックックッ」 (今は耐えなくては……必ず突破口を見つけられるはず。それまでは……) 亜衣は歯を食いしばり、恥辱に必死に耐えていた。 きっと木偶の坊や麻衣が駆けつけてくれるはず。 でなくても、ラーガたちが僅かでも隙を見せれば、何とかそれに乗じて切り抜けてみせる。 そう覚悟を決め、亜衣は神経を研ぎ澄ます。ここで絶望に呑み込まれ、自暴自棄になるわけにはいかなかった。 ―――グニュルッ 不意に亜衣の脚に絡まっている触手が動きだした。 亜衣は脚に力を入れて、何とか堪えようとするが、踏ん張りも効かず、両腕も自由にならない状態では、押し返すことは出来ない。 亜衣の若々しく健康美にあふれる脚が、M字の形に開かされ、固定される。 誰にも見られてはならない清純な天女の神聖なる秘奥が、完全にさらけ出されてしまう。これ以上ない程に屈辱的な格好であった。 ねっとりと纏わりつくようなラーガの視線が、亜衣の均整のとれた裸体の上を這い回る。 視線だけで汚されているような気がして、亜衣はおぞましさに身震いした。 「さすがに聖なる巫女と言うべきか。さても見事な裸体よ。ここも…」 ラーガが亜衣の股間に手を伸ばす。 「…さぞかし良い具合であろうな」 一番大事な部分に触れられ、亜衣の身体がビクッと反応する。 ラーガは触手を操り、亜衣の身体をさらに持ち上げて、目の前に乙女の花弁を持って来る。 クチュッ ラーガの指が亜衣の花唇を強引に押し開いた。微かに湿った音をたてて、秘所の奥の奥までがラーガの目に晒される。 「くぅっ」 亜衣が悲痛な声をあげる。覚悟はしていたとはいえ、あまりの汚辱に思わず気が遠くなる。 肩を震わせて必死に耐える姿が痛々しい。 「やはりな。天津の小娘どものホトには、花弁の護符による封印が施されているという話であったが……これがある限り、ホトへの侵入はままならぬか。しかし、鬼夜叉童子さまに差し出す前に、このような不粋なものは除いておかねばならぬ」 ラーガの目に凄惨な光が浮かぶ。その舌が長く伸び、亜衣の股間をベロリと舐めあげた。 「うっ」 おぞましさに亜衣が呻く。 「ぬぅん!」 ラーガが気合いを入れると、その股間からズルズルと触手が伸びてきた。 触手はうねうねと揺れ動きながら、亜衣の裸体に巻きついていく。その尖端が、亜衣の眼前で嘲るように首を振る。 触手の表面は汚らわしい粘液で覆われ、ヌラヌラと濡れ光っている。よく見ると、その表面にはびっしりと毛が生えていた。 繊毛と呼ぶにはいささか長めの剛そうな毛だが、それがなびくようにして揺れ蠢いている。 「フッ、どんな女も、これの味を覚えたが最後、淫らの虜となりて自ら脚を開き、たまらずに懇願するようになる。亜衣、お前もすぐにヒイヒイ泣いてこれを求めるようにしてやろう」 「誰がそんなことを! どんな辱めを受けようとも、決してお前たちに心まで屈したりはしない!」 「おうおう、吠えよるわ。ならば自ら証明してみせるがいい」 余裕たっぷりに言い放ち、ラーガはゆっくりと触手を動かした。 ピチャリ 濡れた音をたてて、触手が首筋に触れた。 その異様な感触に、全身の毛穴がゾワゾワと粟立つ。亜衣は声をあげるのを必死に堪えた。 ヌラヌラと光る跡を亜衣の滑らかな肌に残しながら、触手がうなじから鎖骨、そして胸へと這い下りていく。 螺旋を描くように亜衣の乳房を這い上り、その頂のかわいらしい突起に触れる。 「―――んンッ!」 堪えきれず、亜衣が思わず声を漏らした。きれいなピンク色の乳首が快感に反応して、目に見えて固くしこり、プクンと膨らんだ。 濡れ蠢く密集した毛は、想像を超えた刺激を亜衣の肌に与えていた。 蠢く黒い毛は、ある時は肌を刺す程に剛く、ある時は融けて液体と化してしまったかのように柔らかく変わるのだ。 そしてその一本一本が、亜衣の肉体から快楽を引き出そうとしているかのように、皮膚をこすり、刺し、吸い付き、舐めるようにして責め立てていた。 まるで粘液に覆われた数千匹の細長い蟲が、肌を這い回っているようなものだ。 人間の身体や道具を使っても決して得られぬであろう、まさしく人外の快楽である。 ズルゥッ ビチャッ いやらしい音をたてながら、触手は背や腰、太腿と、次々に亜衣の美しい肢体を這いずり回り、汚らわしい粘液の筋を残していく。 「くぅっ……ふっ………んっ」 亜衣は必死に歯を食いしばって声を押さえようとするが、喉の奥から出て来る声を消し去ることは出来なかった。 全身にむず痒い感覚と火照りが生じ、触手が直接触れている部分では、快感の小爆発とでもいうべき衝撃が走る。 「ひぅ!!? あ!!……ァアァッ…」 ズルリ、と触手が亜衣の潤んだ割れ目をなぞった瞬間、ついに抑えきれずに、亜衣の口から大きな声があがる。 その声には明らかな官能の響きが伴っていた。 悔しさと、淫鬼の責めに反応してしまった自らに対する失望で、亜衣の顔が歪む。誇り高い亜衣にとって、耐え難い屈辱であった。 自分の声ではないような、甲高い、甘く媚びるような声が耳の奥に残っている。 「おうおう、清純な巫女ともあろう者が、恥知らずにあられもない声をあげおって。しかもなんだ、ホトから蜜を溢れさせ、襞をひくつかせておるではないか」 ラーガが追い討ちをかけるかのように亜衣を言葉で嬲る。 事実、亜衣の可憐な割れ目では、鮮やかなピンク色の襞がヒクヒクとわななき、溢れ出た甘露はゆっくりと秘裂を伝い、今にも滴り落ちそうに見える。 「さても身体は正直なものよ。口では散々に強がっておきながら、一度触れられただけで、ほれこの通り。淫乱の本性をさらけ出しおったわ」 亜衣は拳を固く握り、歯を食いしばって、この死よりも辛い屈辱に耐えていた。 下腹部が熱く疼き、心とは裏腹に、身体がどうしようもなく反応してしまっている事実が、何よりも悔しかった。 ズルゥッ 触手がさっきとは反対に戻りながら亜衣の股間をなぞる。 「―――くぅぅぅぅっっっ!!」 亜衣は必死に声を噛み殺して堪えた。 「ほほう、よく耐えよった。さすがは我らが宿敵よ。しかし、いつまでもつかな? 我が体液は、女人を蕩かし、淫らの境地へと導く媚薬の効果を持っておる。たっぷりとホトに染み込ませてやった故、もはや火照ってたまらぬであろう。ほうれ、放っておいても蜜が溢れだして止まらぬわ」 その言葉通り、秘唇から流れ出る愛液は、さらに激しく分泌されていた。 熱い疼きは堪えきれぬまでになり、股間から噴き出る快感に気が狂いそうだ。 閉じることを許されない太腿がワナワナと震えている。 (どうして? あそこに……触れたくてたまらないなんて。 ……こんなことでは駄目! 精神を統一して、この感覚を断ち切らなくては) 亜衣は必死に快感をシャットアウトしようと試みる。 しかし、抑え難い強烈な快感にかき乱され、どうしても思考が中断させられてしまう。 「フハハハハッ、このままでもすぐに護符が流れ落ちてしまいそうな勢いで、ホトが濡れそぼっておるわ。貴様のその淫乱な本性、皆にも見せてやろうぞ」 「な!?」 触手が亜衣の身体の向きをぐるりと変えさせ、邪鬼と、捕われた女生徒たちの方に向けさせた。 脚を大きく開かせた、屈辱的なポーズのままだ。皆の目にあられもない姿が晒されてしまう。 「ウヒャヒャヒャヒャッ、もうすっかり溢れさせてやがるぜ」 「突っ込まれたくてたまらねぇって感じだ! 見ろよあのホト。ケーッケケケッ」 「ヒョ−、もうグチャグチャじゃねぇか! すました顔して、とんだ好きモノでいやがる」 邪鬼たちが口々に囃し立てた。 女生徒たちは亜衣の無惨な姿を正視できず、目を背けて涙を流していた。あちこちで悲痛なすすり泣きがこぼれる。 亜衣の目から、光るものが流れ落ちた。 いくら気丈だとはいえ、花も恥じらう年頃の少女である。踏みにじられた心が悲鳴をあげていた。 しかし、鬼獣淫界の者にとっては、それこそが無上の喜びである。ラーガはさらに凄惨な責め苦を加えようとしていた。 「このまま護符が流れ落ちるのを待つというのも、芸がない。ホトは鬼夜叉童子さまに捧げるとして、ワシも少々味見をさせてもらうとするか」 そう呟くと、再び股間の触手を進ませた。ウネウネと揺れ動くそれは、亜衣の後ろの小さな蕾にあてがわれた。 「なっ!? や、やめろぉっ!!」 ラーガの意図を悟った亜衣の顔が一瞬にしてこわばり、戒めを振り解こうと懸命に暴れる。 ラーガは亜衣の抵抗を愉しむかのように酷薄な笑みを浮かべた。 すべすべした双丘を手でグイッと割り、その間の固く閉じたすぼまりを嬲るようになぞっていたが、不意に無理矢理侵入する。 ズヌゥッ! 「―――ひぐっ!? うあああぁぁぁっ!!」 (つぅぅぅぅっ! さ、裂けるぅっ!?) あまりの激痛に、亜衣は苦鳴をあげ、身をよじる。 その声にハッと顔を上げた女生徒たちが、亜衣の無惨な姿に悲鳴をあげる。 「あ、亜衣ぃぃっ!」 「いやぁっ、やめてぇっっ!」 「亜衣先輩ぃー!!」 邪鬼たちは食い入るようにして、肛門に触手を突きこまれて苦悶する亜衣を見つめ、興奮の声をあげた。 「いい気味だぜ! 臓腑をかき回されてヨガリ狂うがいい」 「ヒヒヒヒッ、ラーガ様の太いのをいっぱいに銜えこんでやがる」 「おうおう、たまらねェ表情していやがる。ケーッケッケッケッ」 亜衣は呼吸もままならない程の激痛に、口を大きく開けて喘いだ。 以前怪魚によって肛門を蹂躙されたことがあったとはいえ、まったく開発されていないと言ってもいい場所である。 怪魚よりひとまわりも太いラーガの触手がこじ入った激痛は、まるで身体に杭を打ち込まれたかのようだ。 それでも力を抜いて受け入れれば、少しは苦痛も和らいだだろう。しかし亜衣は侵入を受け入れまいと、全身全霊で抵抗する。 「さすがはホト魚を締め殺したおなごよ。おお、きつく締めつけて来よるわ。これは堪らぬわい。クックックッ」 ラーガはそう嘲笑すると、亜衣のアヌスに突き入れた触手を、ゆっくりと味わうように前後させた。 「ぐっ………うっ」 触手が動くたび、びっしりと生えた剛毛が、まるで刷毛でこするかのように亜衣の内壁を引っ掻く。 亜衣の滑らかな肌の上に脂汗が浮かび、端正な美貌が苦しげに歪む。 ―――ズルゥッ ヌポォッ 不意にラーガが触手を引き抜いた。 「んく……はぁ…」 体内を圧迫していた異物が取り去られる開放感に、ホッと息がもれる。 さっきまでラーガに貫かれていた亜衣の菊門は、ポッカリと開いたまま、痛々しく内側の粘膜までをさらけ出していた。 亜衣はこの隙に少しでも回復をはかろうと、呼吸を整える。後門はズキズキと激痛を発していた。 いつまたラーガが押し入ってくるか分からない。今のうちに態勢を立て直さなければならない。しかし、 「くふぅ、うあぁ……っ!」 いきなり背筋を這い上がった未知の感覚に、亜衣は思わず声を漏らした。 肛門から直腸、下腹部全体に、むず痒い感覚が噴出し、ゾワゾワとした快感が、腰から背筋を経て、電撃のように全身を走る。 身体中が熱く火照り、気が狂いそうな程の渇望が亜衣の肉体を支配する。 (そんな!?……うそ…) 亜衣の理性が悲鳴をあげる。 信じ難いことに、亜衣の肉体が狂おしいまでに求めているのは、自分にあれ程の苦痛を与えたラーガの触手に、もう一度貫かれたいという渇望、解放された穴をもう一度征服して欲しいという欲求に他ならなかった。 (つづく) |