《13話 亜衣に強制絶頂》 時間は少し遡り、問題は亜衣の方だった。このまま放置しておけない。彼女はもうかなりフラフラしている。 「やっぱり亜衣も同じ悩みなんだろうなぁ」 「うん。もしかしたらお姉ちゃんの事だから・・・・自分でもしないで我慢してるんじゃないかなぁ」 (なるほど、亜衣の方がげっそりしてたのは、たぶんその差か) でも麻衣の時と同じように急にあそこを触ったら亜衣の場合はぶっとばされて怒られそうだし 力ずくで無理矢理するというのは僕にとって論外だし、 かといって「オナニー我慢して眠れないんでしょ」なんて言っても絶対認めないだろうし。うーむ。 「説得できないかなぁ・・・」 「でもおねえちゃん絶対否定して、させてくれないと思うよ。」 「うーん・・・」 「・・・」 「麻衣ちゃんもしてるよって言うのは・・・・卑怯だしなぁ・・・」 「怒り出して私にやめなさい!って言ってくるかも・・・」 「「・・・うーん・・・・」」 結局良い案も浮かばないまま、亜衣に馬鹿正直に申し込んで怒られてしまった。 何せ目に見えて衰弱してたので、憔悴した顔でフラフラしたまま、 僕のをしゃぶろうなんてされると痛々しくって もう我慢出来なかった。 「亜衣我慢してるでしょ」 「ん・・・ふぅ・・・・何が?」 しゃぶっていた顔を上げ、赤い顔をしながら、でもやっぱり膝をもじもじしながら答える。 「自分でするの・・・」 「?・・・・・・」 「僕とした後で自分でひとりHするの我慢してるでしょ」 「!!!!・・・・あっ!あたしっ!あたしが何でそんな事するのよ!」 「違うよ。するのが普通なんだよ。健康な人だったら誰でもすることなんだよ。」 「する訳ないじゃない!」 「するんだって。どんな人だって。まして僕とこんな事してれば絶対したくなるはあたりまえの事なんだから。」 「そんな事ない!あたしがそんな風になる訳ないでしょ!」 「違うよ。」 「違わない!」 「僕に手伝わせてくれない?」 「・・・・?」 「僕に亜衣を気持ちよくさせて。そうすればすっきりして寝れるようにもなるから。」 「!!!あっ・・・・あんたあたしに触らないって約束したじゃない!」 「うん・・・だから改めて亜衣に聞いてる。このままじゃ亜衣、寝不足で倒れちゃうよ。」 「だから何でもないっていってるでしょ!」 「何いってんだよ!そんなに目にクマ作ってげっそりしといて、判んないとでも思ってるのかよ!」 「!・・・・だっ・・・だからっ違うって・・・」 「嘘付くなよ!」 「嘘なんかついてないっ!何言ってんのよ!」 「僕にはわかるんだよ」 「何訳わかんないこと言ってんのよ!」 「我慢しなくていいんだよ!オナニーするのって普通なんだから!」 「オっ・・・知らないってば!」 「亜衣っ!」 ぱあん! 「・・・・・」 「はぁ・・・・はぁ・・・・」 引っ叩かれた・・・・何年ぶりかに・・・怒りはしても無闇に人に手は絶対上げない亜衣が・・・ 「・・・・・あ、あたしは大丈夫だから。勘違いして今度変な事、言ったら ただじゃおかないからね!」 怒って亜衣は部屋から出て行った・・・・思い切り失敗した。 (僕は馬鹿か・・・もっとうまく説得できたかもしれないのに・・・・) 二度目は行為の最中だった。 状況としては麻衣の時とまったく同じだったのに展開は全然違った。 同じように胡座をかいた僕の脇から亜衣が顔を埋め僕の肉棒をしゃぶっていて、腿をすり合わせていたのを見て 我慢できなくなってスカートをめくって股間に手を差しいれた。 「!!!?」 驚いて顔を上げる亜衣。 「ちょっと!?」 「大丈夫。絶対Hはしな・・」 「このっ!」 がんっ!!! 「!・・・・」 思い切り頭突きを鼻に喰らって、僕はひっくり返った・・・ 「しないって言ったでしょ!」 仁王立ちして怒り出す亜衣。 「・・・・でも、亜衣」 下半身裸で鼻を押えながら呻く僕。かっこ悪い。 「でもも何も無いっ!約束破るつもり!?」 ここで負けてはいけない。気合いれて言い返す。 「だって亜衣すごく辛そうじゃないか。見てられないよ!」 「大丈夫だって言ってるでしょ!」 「どこがだよ!今の自分の顔見てみろよ!目にすっごいクマできてフラフラしてるじゃないか!」 「そんな事ない!ちょっと調子悪いだけだってば!」 「するのが普通なんだって。我慢しちゃだめだって!」 再度噛み合わない言い合いが始まる。 「もういい!」 痺れを切らして言い捨て、戸口に帰ろうとするところを回り込む。 「待って。待ってよ。ダメだよ。」 「通してよ。」 「ダメだよ帰さない。」 「力ずくでも帰さないって言うつもり?」 亜衣の目が細く据わってくる。 (ダメだ。ダメだ。ケンカなんかしたくない。でもこのままじゃ・・・) 「・・・・・・待ってて」 僕は部屋の奥に行くと木偶の坊さんが素振り用にと言って置いていった木刀を持ってくる。 身構える亜衣。 「・・・・・それで?」 木刀を亜衣に差し出す。 「?」 「もし嘘だったら好きなだけ殴っていいから。 いや、先に気が済むまで殴ってからでもいいよ。」 「?・・・」 「ダメだよ・・・・もう見てらんないよ・・・」 「・・・・」 「本当にするのが普通なんだって・・・自分は違うなんて我慢しなくていいんだよ・・・・」 僕の相手すれば普通の女の子ならどうしても悶々としちゃってオナニーしたくなっちゃうのは普通なんだよ・・・ それは普通の女の子として正常な事なんだよ。それが女性ってものなんだよ。」 「・・・・」 気が付くと亜衣の前でへたり込んで半べそかきながら説得してた。ああもう情けない。かっこ悪い。 なんでこう僕は上手く説明できないんだろう。 亜衣の前だとすぐ泣いちゃうんだろう。ガキみたいに駄々こねるみたいになっちゃうんだろう。 しかも今も勃起したまんま。阿呆だよ・・・ でも真剣になればなるだけ、考えが伝わらないのがすごくもどかしくって、口惜しくって、気が付いたらこうなってしまう。 (どうしよう。どうしたら説得できるだろう。判ってもらえるだろう) 「・・・・・だから、大丈夫だって・・・・・」亜衣が口ごもる 迷う。迷う。どうしようか?どうすれば? 木刀を掴む。とっさに刃を下に向け右手の甲に思い切り突き刺した。 ガガリッ!!! 「ぐぅっ・・」 「な・・・バカっ!」 木刀を取り上げ右手を押える亜衣。 「何すんのよ?怪我してどうすんの!?」 右手の甲が裂けて血が湧き出る・・・白?…骨が見えてるような気がするけど・・・怖くて正視出来ない。 (いいいっ・・・・痛ぇ・・・でも) 「・・・・・・き、利き手が使えなくなったから、多分、もし僕が我慢出来なくて襲おうとしてもぶっ飛ばせるよ。」 「!!?」 「大丈夫。たぶん明日には再生してるから・・・あとは好きなだけ先に殴っといて・・・・」 「・・・・・・・あんた・・・・」 「・・・・・させてよ。」 「・・・・・・・・・・・・・・・・」 亜衣は僕と傷ついた手と見比べながら、うつむいて黙ってしまった。 「・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・ふぅ・・」 困ったように苦笑いしながら顔をあげる亜衣。その目が少し潤んでる。 「・・・・・・・・・亜衣?」 「先に手当てしてからね。」 「・・・・ありがとう。」 「・・・・・・・・・もう。」 手当てをして貰った後、僕は亜衣を自分の布団の上に誘って仰向けに寝かせた。 楽な姿勢の方が良いだろうと思ったんだけど、これだと僕が対面でかぶさろうとしたら 右手を床に付く事になって痛くてしょうがない。 結局。亜衣の左側に一緒に横になって右手を亜衣の腕枕にして、左手のみ股間に差し入れて愛撫する事にした。 片手では脱がす事も出来ないのでキュロットのみ脱いでもらって下着のまま横になってもらった。 「・・・どうすれば良いの?」 亜衣がカチンコチンに硬くなってるのが判る。たくさんフェラした相手とはいえ、 下着姿をさらしたうえ、男の布団に寝て、これから生まれて初めてお○んこを触られて オナニーを強制させられて、未知の経験をするんだから仕方がないんだけど こんな状態ではとても気持ち良くはならないだろう。 「うーん・・・少しリラックスしようよ。」 といって少し抱き合ったり腕や背中擦ったりしたけど全然緊張が緩んでこない。僕も右手使えないし動くだけでかなり痛い。 亜衣も僕の勃起が身体に当たるたびに意識してるからびくっとして腰が逃げるし。 背中から抱きしめながら考える。なんか緊張を和らげるのはえーと・・・えーと・・・ 「全然関係ない話なんだけど・・・そういえば木偶の坊さんがさぁ・・・」 「うん?」急に話が変ったので戸惑う亜衣。 「あの語尾に「ぞなもし」って付けて言うの何な訳?」 「うーん・・・来た時から、ああなんだよね。」 「方言な訳?」じゃあ、あの人のいた天神の里って皆あんな喋り方するの? みーんな『ぞなもしー』『違うぞなもしー』『そうぞなもしー』って怖いよ。」 「ふ・・・さぁ・・・・」 「おかあさんが『朝食ぞなもし』子供が『頂きますぞなもし』おとうさんが『いってきますぞなもしー』って、そりゃ変だよ。」 「ふふ・・・」 「おまけにあの人、〔ふんどし〕履いてるんだよ。びっくりしたよ、初めて見たよ〔ふんどし〕履いてる人なんて。 赤いふんどし履いててさぁ僕にも履けっていうんだよ。日本男児たるもの「ふんどし」を履かなきゃダメでござるっ!って」 「・・・ぷっ」 「勘弁してよっていうんだけど聞いてくれないんだよ。」 「『天神の末裔としてぇ』とかいうんだけど、いやそれは絶対違うだろ!趣味だろ!って。」 僕の抱きしめた腕の中で亜衣がくすくす笑い出す。嬉しいな。 「天津のおばあちゃんに相談したら『ほっほっほえっ』と笑うだけでさ。いやおばあちゃん笑いこっちゃないって! そのうえ『履いてみては如何かな?』(口調マネて)とか言うんだよ。もう止めてよ。助けてよって。 おばあちゃんも絶対楽しんでるよ。目が笑ってるんだよ。あれ絶対何か企んでるよ。 試しに履いたりなんかしたらパンツ皆処分されて、巫女さん達に囲まれて記念写真とか撮られそうだよ。嫌だってば。」 「あははは。」 大丈夫かな? ほほに ちゅっとキスした。(どさくさに紛れて役得っ) 「っ!?」 「っよし。続きしよっ!」 「え?」 ビクッ! とたんにまた体を強張らせる(う?・・・えーと・・・)ので 枕代わりに差し込んでいた右手の怪我してない指だけ差し出して 「なんか緊張してそうだから、ちょっとこの指しゃぶっててくれる?」 「?」 「こうやって他の事してると身体も緊張しないはずだから」 「・・・・うん」 ちゅぽっ・・・ちゅ・・・ 「・・・・ん・・・・ぅん・・・」 僕の人差し指を含んで舐め始める亜衣。 その表情を見守りながらそっと左手をショーツの股間に伸ばす。 すうっ と触った瞬間に びくっ と体が跳ねる。 「んっ!?・・・・」 「大丈夫。上から撫でるだけだから・・・」 「・・・・・・・・・ん・・・ふ・・・」 ちゅ・・・ちゅぱ・・・ 僕の指をしゃぶりながら体を硬くしてる亜衣。 「ゆっくりするから、しばらくこうしてゆっくり撫でるだけだから・・・・」 ならべく安心するように言いながらスリットの全体をゆったりと撫で続ける。 「直接触ったりはしないから」 あまり動きに変化させず刺激を強くし過ぎないようにゆっくり、ゆっくり僕は亜衣に指を馴染ませていった。 (直接舐めたり触れたらもっと簡単なんだろうけど・・・) 「ん、ん〜・・・・・んっ」 ちゅっ・・・ちゅぱっ・・・・ちゅっ おま○こを薄い布越しに触れられぴくっぴくっと身体を震わせながら、さすがに顔を真っ赤にして僕の指をしゃぶる亜衣。 たっぷり時間をかけて緊張を解いていくと、やがて亜衣のショーツがじっとりと湿り始め 腰がもじもじ し始めた。僕の指から逃げるように時々追うようにと自然に腰がうねる。 「ん・・・・んんっ・・・」 上気した顔に汗を浮かべながら空いている手でシーツをきつく掴んでいたんだけど、 僕の右指を吐き出したと思ったら、その右手を亜衣が握り締めてきた。 (あぐっ!!!) 怪我した僕の手に激痛が走るけど声を押し殺して耐える。 怯えるように、すがり付くように亜衣が爪を立てて僕の手を握り締めてる。 今までの亜衣とはまったく違う一面、しかも自分がその一面を引き出してる事に ものすごい興奮を覚えるけれど、勤めて冷静に、冷静に優しく。と自分に言い聞かせる。 「楽にしてあげるから。」 「ん・・・はっ・・・んんっ・・・」 ぴくぴくと足が痙攣してる。 やった。近いぞ。 指先をバイブレーションしながら擦りたてる。 「いいからそのまま ふわっと乗っちゃって!大丈夫!大丈夫だから!」 「んんっ・・・・〜〜っ・・・・うんんんっ!」 未体験の恐怖心で亜衣の腰が逃げる。逃がさず追い詰める。 「んんんんん〜っ!」 僕の右手を痛いほど握り締めて亜衣が生まれて初めて絶頂する。 「んああああああああっ!!」 がくん!と亜衣の身体が大きく跳ねる。 「あっ!・・・・・・」 崩れ落ちる亜衣。全身がびくっ。びくっと大きく痙攣している。 「はあっ・・・はっ・・・・はっ・・・はっ・・・」 ぜいぜいと息を荒げる亜衣。 触ると身体が敏感になっていて辛いだろうから、そのまま動かず抱きしめていたら いつのまにかすーっ と寝息を立てていた。。。。。。。 「よ、よかった・・・・これで眠れるようになれば良いけど・・・」 ほっとして寝顔を見つめる。 「亜衣・・・・・好きだよ・・やっぱり大好きだ。前に振られちゃってるし、こんな状況じゃとても告白なんて出来ないけどさ・・・」 やっぱり僕は亜衣が好きなんだなぁ と実感する。 元はと云えば僕の所為、いやそもそもは事故った所為なんだけど 辛そうにしてた彼女の手助けを出来たかもしれないって事がこんなにも嬉しい。 僕はしばらく幸せな気分で亜衣の髪をすいていたけど、 (一緒に寝ちゃったら無意識に体に抱きついちゃって、まさぐっちゃいそうだ)と気づいて (も、もう一回だけ)頬にキスしてから 亜衣をそのまま布団に寝かせ、泣く泣く部屋の角で毛布にくるまった。 (な、なんか興奮したっていうか、(したけど)安心感の方が強いなぁ・・これで大丈夫になってくれれば良いけど…) ほっとしたせいか、あっという間に睡眠に落ちてしまった。 だからその後に亜衣が起き上がって傍まで来て しばらく僕の顔を見つめていたなんて、その時はとても気付かなかった。 朝、目覚めると毛布が掛けられてて、亜衣がいなかった。 彼女は早起きだし、朝の修練とかがあるので、もう行ったのだろう。 朝食時に会ったら亜衣の目から思った通りクマが消えていた。 ほっとして「良く眠れたみたいだね。」と喜んだら百面相した後、ぷいっとそっぽを向かれた。 (うお!・・・か、かわいい・・・) 珍しく可愛い反応したので、少しからかったらギロッと睨まれてしまったけど。 こうして僕はやっと亜衣にも触れて一緒にイカせ合う了解を得られた。 麻衣の時と同じく「一線の約束は守りたいので、なだれ込みそうなキスや胸に触ったり。直接触ったりもしない。」と宣言したら 「どうだか?」と鼻で笑われたけど。 (本気なんどけどなぁ・・・・・・信用無くしたかなぁ…) 朝、見送る時に、ふいに亜衣が聞いてきた。 「あんた、もしかして麻衣にも してんの?」 「・・・・・うん・・・・一緒にし合うようになった。」 「・・・・・・・・・・・」 亜衣はしばし呆然とした後、僕を近くに呼んだと思ったらいきなり頭に拳骨を落とした。 ごっ!! 「あっ!・・・・・痛ぁ・・?」 見上げると ぷいっと向こうを向いて 「行って来まーす。」 といって登校していった。 (これは・・・・怒ったのだろうか?それともこれぐらいで許してくれたのだろうか?) その日亜衣が帰って来るまで僕は悶々と悩んだ・・・・・ その昼 天神学園 昼食を一緒に取った双子姉妹。 一息ついた後、楽しそうにお弁当箱を包みなおす麻衣を亜衣がじっと見つめていた。 「麻衣・・・・・・・・」 「何?お姉ちゃん。」 「あんたさ・・・・・あんた宏樹と・・・・・」 「・・・・・・ヒロちゃんと?何?」 「・・・・いや、何でもない。」 「・・・・・どうしたの?」 「ううん。何でもないわ」 「・・?・・・・・・・・あ!」 「・・・・・・・何?」 「・・・・そういえば、お姉ちゃん。この頃辛そうだったけど今日は目の下がすっきりしてるね。」 「!!!・・・・・・・・・・・・」 さっ と亜衣の頬に朱が走る。麻衣は瞬時に何が起きたのか理解した。 (そっか・・・お姉ちゃん、ヒロちゃんと・・・・・) 「・・・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 「・・・・・・ふーん・・・・・そっか・・・・」 「・・・・・・・・・何?」 「・・・・・・・・別にぃ」 「・・・・・・・・」 「そっか・・・・・・・・・・・良かったね。」 「・・・・・・・・」 「・・・・・・・そっかぁ・・・・・とうとうかぁ・・・・うーん・・・・・(ちょっと複雑だなぁ…)」 「・・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・・・・・・ヒロちゃんさ」 「・・・・・・・何?」 「お姉ちゃんの事すっごく心配してたよ。」 「・・・・・・・・・・」 「傍目にもおかしくなるくらい悩んでた。」 「・・・・・・・・・・・そう・・・・・」 「ぷっ・・・・・そうそう。この間なんかさ、『催眠術入門』なんて読んでて『こ、これどうだろう?』とか聞くの? 『後でバレて散々怒られるよ』って言ったら『ああ、そりゃそうだ、わあ。どうしよう。』とか云ってんの。あはは。」 「・・・・・・・・まったく。人を何だと・・・・」 「あはは。・・・・まあ良かったじゃない。体調戻って。」 「・・・・・・・・・」 《亜衣に深夜の性教育》 その後がまた慣れてくれるまで結構手間どった。 なにせオナニーの経験すらなかった亜衣は〔イク〕という感覚を全然知らなかった。 その彼女にとって昨日の未知の快感はすごいショックだったようで 「昨日のなんだけど・・・・」 「うん?」 「あれ・・・・一体どうなったの?」と聞いてくる始末。 まさか麻衣を呼んで話し合う訳にもいかず、女性の快感を説明してオナニーの意味や必要性を(何故僕が)説いて 汚らわしい事でもいやらしい事でもなくって自然な事、普通の事、誰でもする事。を特に強調して 健康の為にこれからも定期的して発散するのが普通で一緒にした方が良いと何とか了承させた。 僕が真っ赤になって どもりながら汗だくで説明するのが可笑しいのか時々僕の顔見て含み笑いをしてたけど・・・・・・・ 羞恥プレイですか? で、さっそくまた試してみたんだけど、怯えちゃって直ぐ止められる。 前回はイった後すぐ眠ってしまったせいか、まだ感覚が掴めないらしく改めてイこうとすると 慣れない感覚に恐怖心が沸くようだ。。 追い込んでいくと途中で怖がり出し「・・ちっ・・・ちょっと待って!待って!」 「え」 「いいから止めて!」 中断すると深呼吸して息を整える。「はあ・・・はあ・・・ふう・・・」 「・・・・・(えーと)・・・・」 所在無く両手を振りながら途方に暮れる僕。無理矢理はしたくないし・・・・困ったなぁ。 亜衣が息を整えてる間に、これはどういう理屈で成るものかと質問してくる。 (さすが得意教科が数学なだけはある。) 「でも宏樹はそんな風にならないでしょ?」 「うん。女性は男の3倍とか5倍以上は感じるっていうしね。気持ち良くって失神しちゃう人も多いみたいだし。」 「・・・・・どうして?」 「いや・・・どうしてって言われても・・・・そういうものらしいとしか・・・」 「どうしてかな?第一どうやって調べたのかな?」 「うーん・・・たぶん、なんだかんだ言ってもHする時って、最後は女性の身体に異物を入れるんだから、 抵抗が少ないように自然と女性の身体は男よりそういう事を受け入れ易く 気持ち良く感じるように出来てるんじゃないのかなぁ・・・それが自然の事だからとしか・・・」 「ふーん・・・」 「そうでないと子孫出来ないもんねぇ。痛いだけならやっぱり誰もしないだろうし・・・」 (何,真面目な議論してんだろ僕らは) 「やっぱ今回はいい」 と逃げ腰になる亜衣を「馴れないとまた以前みたいに体調落としちゃうよ。」 (本当は絶対イかないとすっきりしないって訳でもないだろうけど) 「ここでやめちゃうとこの後、多分お互いに意識し合ってしずらくなっちゃうよ」と懸命に説得。 「・・・・・目がいやらしいよ宏樹?」 「う・・・それは・・・・しょうがないっていうか・・・見ないようにしてくれっていうか・・・・ ・・・・・・・・・えーっ・・・・・・・と・・・・・ごめんなさい。」 頭を下げると ぷっ と噴き出す亜衣。 「あ、いや。でもやろうよ。ここでやめちゃ駄目だよ。」 「でも・・・・」 それでもぐずる亜衣。 「・・・・したいだけ なんでしょ?」 「ごめん。それもある。でも心配してるのも本気だよ。」 「・・・・・・・・・」 「もうあんなフラフラの状態になった亜衣を見たくないよ。凄い心配して昨日必死だったんだから。」 「・・・・・・うん・・・」ちらっと僕の怪我した手を見てから頷く。 あえて馬鹿正直に直球で言ったのが功を制したのか、なんとか再挑戦のお許しがでる。 ・・・・・なんかHな事してるのに全然色っぽい感じにならないで スポーツの高難易度や記録に挑戦してるような錯覚を感じるのは何故だろう。 「もう一度前回みたいにふっと乗っちゃえばいんだと思うけど・・・」 「・・・・簡単に言うけど・・・・」 『未知の感覚や快感に乗るのが怖い』なんて勝気の亜衣には絶対に言えないようだ。 確かに僕には判らない感覚だけど。 しばらく愛撫していくとシーツを掴んでいた手が泳ぐ。 少しでも安心できればと思い手を握ってみたら、ぎゅっと握り返してくる。 (そういえば前回はこれでイッタんだった。)握った手に力を込めて 「大丈夫。この前みたいにそのまま乗っちゃって。大丈夫。」と判った風に説明しながら追い立てる。 「ん・・・あ・・・やっ…はっ・・・あぁぁぁ」 下半身がぴくぴくしてくる。近い。握った手に力が篭る。 「大丈夫。大丈夫だよ。そのままふわっと乗っていいよ。」 抱きしめながら擦る速度を少し上げて追い込む。 「んんんんっ・・・・はっ・・・んっ・・・・んんっ」 「いいよ。乗っちゃって。イって!」 「んんあああああっ!!!」 がくん!と亜衣が大きく跳ねてのけ反った。 イったんだ。。。。 「あっ・・・はっ・・・・はあっ・・・はっ」 紅潮させ喘ぐ亜衣の表情は改めて見るとすごく興奮した。 こうして亜衣は絶頂を覚えた。 安心感が増すらしいので、手を伸ばしてきたらすぐ握り返すようにしたらイケるようになってきた。 (この亜衣がイク時に僕に手を伸ばして握って欲しがるなんて何て可愛い事するんだろう。) 今更ながら公然と手を握れるのが嬉しくて事の前後でも何時も放さないで喜んでいたら呆れられた。 「何であんな事までしといて、こんな手をつなぐのがそんなに嬉しいの?」 部屋に来て即 手を繋ごうとしたらこう言われた。 「え?だって嬉しいよ。こんな気軽に握れるなんて。すっごいよ。」抑えが効かずにうかれる僕に 「もう…」と亜衣は困ったように照れ笑いした。 (おおっ) どきんっとくる。 こんな表情が見れる日が来るとはっ。 照れた表情がこれまたすごい可愛くって(何かもう僕ベタ惚れ) 思わず抱きついたら・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・速攻で張り倒されたけどさ。 13話 了。 |