《めざせ!亜衣・麻衣と3Pでイカせまくり。中出ししまくって30連発》


《22話 天津姉妹、陵辱か生還か》

「やああああああっ!」
「いやあああああっ」
ぷしゅううう〜〜っ!
「ウオオオオオオオオ!!!!!」
邪鬼達の大歓声の中で姉妹同時に潮を吹かされ絶頂し。愛液と一緒に二枚の梅の花弁が宙に舞った。
「はははっ!潮を噴きおった。姉妹同時に潮を噴きおったぞ。この淫乱姉妹めがっ!わはははははっ!」
「ヒヒヒ!」「きひひひ!」
「くっ・・・ぅ〜っ」「ふっ・・・・ひっく」
羞恥と屈辱で真っ赤になって歯軋りする亜衣。恥辱のあまり涙を流しながら嗚咽を漏らす麻衣。
鬼面法師が寄って来て吹いた潮と花弁を踏みつける。
「そしてこれが!これが護符たる梅の花弁かっ!自分達から吐き出しおって、とんだ好きもの姉妹よの!?」
「「!!?」」言われてから気付き愕然とする姉妹に嘲笑が浴びせられる。
「わははははっ!そんなに男の物が欲しかったのか。待ち遠しいのか!」「いひひひっ!」「キヒヒヒ!」
「くっ・・・・」「そんっ・・・・・・・うっ」
「それではくれてやろう!これで小賢しい障害は無くなった!うぬら姉妹、これから存分に犯し尽くしてくれようぞ!!」
「おおおおおお!!」「ひひひ!!」「ぎひひひ!」
おうおうと廻りの邪鬼が吼え喚き各々のどす黒い怒張を眼前に掲げ、今にも襲い掛かろうと迫り身構える。
背けようとした顔を周囲から数十の手が伸びて髪を、顎を掴まれ無理矢理引き起こされる。
雄獣の数百の淫視線を全身に浴び、沸き立つ淫臭の中で怖気と恐怖で疲労しきった身体がすくむ。
「くうっ!・・・・」「ひっ!?・・・・・ぃやっ・・やああ!!」「ぎゃははははは!」「ひひひひひ!」
周囲のあまりの狂乱状況に懸命に気を奮い立たせ対抗しようとするが数百数千もいる邪鬼と淫魔達に
今、まさに輪姦されるという恐怖に歯が鳴り身体が震えるのが抑えきれない。
(く、くそっ ちくしょうっ。)(や、やだ、やだっ助けっ・・・) 
「では上と下の口から我らの淫ら汁を腹いっぱい注ぎ込み!犯し尽くし!生贄として淫魔大王様へ捧げようぞ!!」
「ゥオオオオオオオオオオッ!!!!」
「うううっ・・・・くっ」「やっ・・・やぁっ!・・・・ヒロちゃっ・・・」
恥辱と恐怖と絶望で姉妹の顔が歪む。
その上に、横に、下に大小無数の邪鬼の手足が這い、覆い被さり影を落としたーーー瞬間。

「・・・・・・・・む?」鬼面法師が顔をあげる。

ドドドッ・・・・・・・・・


ドドドドドドドッ・・・・遠方より地鳴りが迫ってくる。
(・・・・・な、何?・・・また敵?)
挫けそうな心を奮い立たせながら亜衣はその方向を向く。それ程迄にこの気配は凄まじく濃く、強い。
敵だとしたら恐るべき相手だ。現状でこれ以上敵が増えるのは絶望的といえよう。
「お姉・・・ちゃん?」麻衣も気付いて怯えてる。・・・・しかし緊縛と疲労で全く身体の自由が効かない。
(こんな時にっ)
やって来のは1匹の巨大な獣だった。しかと見た事のあるあの風貌。体躯。

忘れもしない淫魔大王! あの鬼麻呂が最後にこの世界で天変した姿!

「なっ・・・」「ひっ・・・・」
呻く間もなく、あっという間に淫魔大王が眼前に迫って猛け吼える。
「グァアアアアアアッ!!」雄叫びが空気を震わせ大地を振動させる。
「くうっ?」「きゃあっ!」
焦りと恐怖に飛び上がりそうになるが、逃げようにも動けない。
廻りの数百の淫鬼達が「おおっ!おおう!」と喚き立ち大歓声を上げる。
更に絶望的な展開が脳裏に浮かぶ
(も、もう駄目っ・・・)
「オオオオオオオオオオオオオオオオッ!」
ガガガッガッ!
淫魔大王が 

姉妹に被さっていた邪鬼達をばらばらに吹き飛ばし殺害した。

「きゃあああっ!!・・・・・あ?・・・・・え?」「!!っ・・・・・・!? 」
「がぁ!」「ぎゃぁ?」「わぁああ!」叫ぶ淫鬼達をもろともせず殺戮を続ける大王。
「ひゃあっ!・・・えっ?・・・えっ?」
悲鳴を上げ逃げ惑う淫鬼達。飛び掛かり淫鬼達を襲う大王。避ける間もなく捕まり引き千切られていく鬼達。
「え?・・・・・・お・・・・・・・・鬼麻呂・・・・様?」
「・・・・・違う・・・・・・・・・・・・・・・・宏樹だよ。・・・多分」
「嘘・・・・・そんな・・・・ヒロちゃんが・・・淫魔大王に?」
声が届いたのか沸き起こる血しぶきの中、淫魔大王が振り返る。
ぎろりと目が合った瞬間 ぞくりっと、身の毛もよだつ寒気が走り金縛りの様に動けなくなる。
(こっ この異常な霊威。何てこと?もし私達にも襲い掛かってきたら、こんなの絶対勝てない。)

あっという間に目の前に立たれ、悲鳴を上げる間もなく拘束している淫触手を全て引き千切ぎられて解放される。
「!???っ」「きゃああぁ!!・・・あっ?」
「おおおっ御止め下さい。淫魔大王様。何ゆえそのような・・・」
「ガッ!」
振り向きざま腕の一閃で鬼面法師の上半身が吹き飛び絶命する。

逃げ惑う邪鬼達。片端に殺害していく淫魔大王。
「グオオオオオオオオオオッ!」
まさに阿鼻叫喚の地獄絵図。数百といた淫鬼があっという間に引き千切られ、吹き飛ばされ肉塊となって飛び散っていく。
ずわわわっ
雨の様に血と脳漿を振りまく周囲に異様な空気と違和感が湧き上がる。
(な、何?)
淫魔大王の周囲や地面が濃く視界が淀んでいってる。発散するオーラに歪みがーー否、空間が歪んで見える。
(もしかして・・・せ、世界が歪んできてるの?)
淫魔大王から放出されるあまりにも巨大な霊力が安定の悪い空間に歪みを生じさせている。
死骸となった淫鬼の姿が歪み溶けるように地に吸い込まれていく。地面が通常の地面で無くなってきている。
この世界の物が溶け合い一体化し易くなってる。地がぬかるみ、自分の身体さえも大王に引き寄せられそうになる。
(まずい。このまま放っておくと、この世界が崩壊する。取り込まれて閉じ込められる?)
「麻衣っ。マズイわっ!世界がっ、淫魔大王の力が暴走してて世界が溶けてしまおうとしてるっ!」
「!?・・・・あっ・・・ええっ!?これって!?」
「止めるのよ!何とかしてあいつを!」「ええ?だって?」
「グオオオオオオオオオッ!」
逃げ惑う淫鬼達を次々と瞬殺していく淫魔大王。
暴れ回る大王を抑えようとする姉妹。焦って麻衣が叫ぶ。
「ひ、ヒロちゃんっ!? だめ〜っ!!!!」

そこで       ありえない事が起きた。


びくっ! と淫魔大王が硬直し------動きが停止する。


「!!?・・・・・・・・・・・・・」
顔を見合わせる亜衣と麻衣。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ち、ちょっと宏樹!?そこに座んなさい!!」
亜衣が地を指差し叫ぶ。
びくっ!
反射的に淫魔大王が飛び上がり巨大な体躯が正座する。
「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」
唖然として顔を見合わせる姉妹。
「ひ・・・宏樹・・・?」
「ふっ・・ふっ・・・」淫魔大王は咽を荒げながら周囲を見渡し襲いかかろうとしてるが、下半身はびくとも動かない。
「うわぁ・・・・・・・・・・パブロフの犬・・・」あんまりにも正直な発言をする麻衣。
「何てこと・・・・・・・・」亜衣も何と答えたらいいのか言葉を失う。
あたりは数百の屍骸の山。それも半分地に溶け込んでいる。既に周囲に生きるものの気配は無い。
この大王が自分達以外の生き物をあたり一帯から殺し尽くしてしまった。
「ど、どうしようか・・・」
「も、戻ってヒロちゃん!人間に!」
「!っ。そっそうよ!人間に戻りなさい!」
びくん。
「宏樹に戻って!戻りなさい!」「戻って!ヒロちゃん!」
がくがくと淫魔大王が痙攣して・・・・・どう・・・・と倒れる。
しばらく痙攣が続いたが徐々に素裸の宏樹に戻りだす。
全身血だらけでぼろぼろの裸体が現れる。
両拳の皮膚は真っ赤に裂け鎖を引きちぎったのか右足首の肉が削れ折れ曲がっている。
捕えられていたと云われた場所から懸命に脱出し自分達を助けに来てくれたのだと察する姉妹。
「もうっ・・・・この馬鹿っ!」
亜衣が涙声で駆け寄る。
「・・・・!っ」
麻衣が嗚咽を堪えながら追いかけた。

 ◇ ◇ ◇

「き・・・・ひろ・・・・ひろきっ・・・・」
亜衣と麻衣が心配そうな声で必死に僕を呼んでる・・・
どうしたんだ。何でそんな悲壮な声するんだよ?何かあったの?何?何が・・・
「宏樹!」「ヒロちゃん!」
目を明けると亜衣と麻衣が目に一杯涙を溜めて僕を見下ろしてる。
「え?・・・・・・・・・・なん・・・・で・・・?」
「起きた?」「判る!?」
「え?・・・・・・・・何が?」
「「っ!・・・馬鹿っ!!」」サラウンドの涙声で怒鳴られる。
いきなり大きな声で怒鳴られ、響く頭を抑えようとしたら身体中に激痛が走る。
「あぐうっ!!なっ?」
姉妹に支えられて起き上がり、自分をかえり見る。
全身血だらけで両手は皮膚が裂けて肉が見え、右足首は何か細くなって変な方向に曲がっていて白いのが見えてる・・・
「うわああっ?・・・な、何これ!?」
「痛くないの?」
「・・・・・いいいいいい痛いよ。痛いって!」
我に返るとドンドン痛みが昇ってくる。
「ぐっうううううっ・・・・痛ー・・・・・っ!」
堪えながら(な、何でこんな事にっ)と考えて、考えて・・・  はっ!!!!  と経緯を思い出す。
「そっそうだ!二人はっ?捕まってたんでしょ!?大丈夫?あいつらはっ?」
「落ち着いてっ。まず安全なところに移って手当てしよう?」「ね、そうだよ。ひどい怪我だもん」
「そんなのどうでも良いってばっ!二人は?大丈夫!?」と聞き返したら
姉妹共堪えていた涙を急に溢れさせ、ぶるぶる震えながら
「こっ この馬鹿っ!」「もうっ!」と叫びながら抱きついて来た。
そのまま押し倒されて全身に激痛が走る。
「ぎゃああああああっ!!!!」
「「!!っ あああっ?ごっゴメン大丈夫?」」慌てて離れる亜衣と麻衣。
「ぜぇ・・・ぜぇ・・・・・・・・・・・・・・・・・(し・・・死ぬかと)」

立ち上がれないまま説明を聞く。聞いた通り姉妹は捕われ乱暴されそうになったところで
自分がその変な姿に変わって現れ二人を救い出し敵を一掃したらしい。
(間に合ったのか・・・よっ・・・・良かったあぁ・・・・・・・・・・・・・・・良かった。)
安堵のあまり気を失いそうになって、慌てて姉妹が支えてくれる。
僕の方の事情も説明する。
捕まった経過から2人を陵辱しようと宣言された途端ブチ切れて意識を失って気が付いたらここだった。と
説明したら何故か涙目で怒りながら又、抱きしめられた。・・・死兆星が2回もWった。

廻りを見回すと淫鬼達の死骸が無数に転がってる。荒涼とした世界だ・・・
「帰ろう・・・ね?」
「うん・・・でも・・・・ちょっと待ってくれる?・・・もしかしたら・・・」
首をかしげる姉妹の横で僕は仰向けに寝そべり大の字になる
「待って・・・・待ってて・・・・」
地面に指を差す。ずぶりと指が吸い込まれるようにめり込む。息をのむ姉妹に「大丈夫」と声を掛け目を瞑る。

・・・・・指先から世界を感じる。
意識がすうっと横すべりして地面に溶け込んでいくような感覚。
(駄目だ・・・眠るんじゃなくて・・・意識を巡らせて怪我の治った自分をイメージして・・・・)
ぼうっ・・・と身体が意識と共に浮遊感に包まれる。

暖かい・・・・

心地良い・・・・

すう・・・と目を開ける。・・・・・・・ゆっくり起き上がる。

呆然の見下ろしてる姉妹と・・・すっかり怪我の治っている僕の身体。
「どう・・・・・・して?」「何で?・・・」
「うーん・・・・・・・・・」説明しづらくて唸る。
「説明は難しいんだけど・・・どうも、僕はこの世界の一部みたいなんだよ。
 前に幻舟さんから聞いた時にはこんな変な世界の血を引いてるなんて、ろくに信じられなかったけど、ここにいると判るよ。
 ここは僕の世界だ。僕はこの世界の一部だ。居るんじゃなくって世界の一部が僕なんだ。
 えー何て言うかな?只歩いてても まるで朝、布団の中で包まってるような一体感があるんだ。
 そしてここにある物は自分で自由に動かせる気がしてさ、何だって出来るなら怪我も治せると思ったんだ
 ・・・思った通りだった」
「すご・・・・」
「これが・・・淫魔大王として狙われる訳ね・・・あんたはこの世界の一部であり統括者なんだね・・・」
「二人は・・怪我は?」
大きな怪我はなかったらしいけど随分疲労しているらしいので背中に回って首元に手を当てて
(治って、治って・・・元気になって・・・)
と何となく活力を送れないかと試してみたら、足元から何かが沸いてきて手元が暖かくなる。出来そうだ。
程なく姉妹は気力体力共に全快したみたいだ。
「すごいね・・・たぶんこの世界の中でのみの限定された力だとは思うけど。殆ど神さまみたいに何でも出来るんじゃないの?」
「ここで心霊治療でもすれば儲かっちゃうかもね。あは」
「・・・・・・・」
「・・・・・・ヒロちゃん?」「どうしたの?」
「・・・・・・・・」
疲労していた姉妹を見て自分のした事を改めて自覚する。
よく見ると二人の体中には乾いた淫液や唾液が張り付き、目元には涙の後が濃く残っていて
凄まじい陵辱を受けていたのが判る。
(何てことだ・・・僕が捕まったせいで二人がこんな酷い目に・・・)
とても申し訳無くまともに顔を見られない。二人に手をついて謝る。
「あの・・・・・ごめんなさい。捕まちゃって・・・」
「え?・・・・」「ちょっと・・・・何?宏樹・・・」姉妹が寄って来て顔を上げさせられる。
「僕がふらふらと捕まったせいで2人をこんな目に合わせてしまって・・・」
「それは別に宏樹の所為じゃないから。聞いたよ人質取られたって」
「そ、そうだよ。悪いのは こいつらなんだから。ヒロちゃんは悪くないんだよ」
「でも・・・元はといえば境内の外へ出てしまったのは僕のミスだし、それに僕が調子にのって二人にHな事一杯強制して
 ・・・そのせいで二人が弱くなってたせいで捕まって・・・こんな危険な目にっ・・・ごめんっ・・・」
「でも・・・助けてくれたでしょう・・・・あんなに傷だらけになりながら」
「そうだよ。大丈夫だったんだから。もう気にしなくて良いんだよ」
自分達の方がすごい辛い目にあったはずなのに僕の方を気遣ってくれる。嬉しくて口惜しくて泣きそうになる。
「あんな・・・酷い事一杯した挙句にこんな。・・・もう僕は2人に迷惑ばっかり・・・」
「そんなっ」「違うよっ」
「本当は・・・・あの天津家から出て行こうと思ってたんだ」
「「!!?」」
「散々Hな事好き勝手してしまってもう顔合わせられないから、自分勝手な事散々して迷惑ばっか掛けるからもう居られないって
 ・・・でもそれも逃げだって気付いて どうしようもなくて・・・迷ってる隙をあいつらに簡単につけこまれちゃった」
「ごめん。。でも、でもやっぱり・・・2人の傍に居たいんだ。それでも2人といたいんだ。
 好きなんだ。迷惑ばっか、かけるのに離れたくないんだ。僕はなんて汚い。自分勝手な奴だ。勇気なくって小狡くて
 満足な告白も出来なかったのに。性欲に負けて二人にあんなに好き勝手な事強制して
 ・・・あんな酷い事迄言ってしまったのに」
「謝罪はもういいわ・・・状況に流されてしまったのはお互い様だったんだし・・・」亜衣の優しい言葉が頭に染みこむ。
「うん。・・・そうだね」麻衣の優しい言葉に胸が熱くなる。

「宏樹・・・・ちゃんと顔を上げて、キチンと相手の眼を見て言いなさい」
「・・・・うん。聞きたいよ」
(・・・・・っ!!)
顔を拭って、深呼吸して顔を上げる。姉妹が泣き笑いのような表情で僕を見詰めてる。

もう一度深呼吸して背筋を伸ばす。姉妹の手を取る。
「二人が好きだ!欲しい!ずっと僕の傍にいて欲しいんだ!」
びく。びくん。
瞬間二人が一瞬目を瞑ってお互い痺れたようになる。
やがてうっすらと目を明けて・・・・・・・・・・・・・・・ゆっくりと微笑む。
麻衣が「あたしも・・・好きだよ。ずっと一緒にいたいよ」
亜衣も「あたしも・・・好き・・・みたい。・・・・ううん。宏樹が好き。だから、離れたくないよ」

・・・・!!っ

ぶわっ と涙が溢れてくる。こんな僕を好きで一緒にいたいと云ってくれる。何て、なんって。
「ぅあ・・・・っ!!」
とにかく二人を抱きしめるというか抱きつく。
二人も抱き返しながら泣き出す。
『ありがとう。』と『うん』と『好き』を泣きながら言い合う僕ら。

 少し泣き合ってから亜衣が告白する。
「宏樹が捕まったって聞いた途端、胸が苦しくなって、歩くのさえ辛くなって・・・
 『あの馬鹿、捕まえたら もう二度と離さないんだからっ』って口走っちゃってさ
 ・・・とうとう自分の気持ちに嘘つけなくなっちゃったよ」
照れくさそうに僕の肩に頭を寄せ、顔を隠して亜衣が言う。抱きしめると初めて力一杯抱き返して来た。

「あたしも・・・汚いんだよ。あたしヒロちゃんが私よりお姉ちゃんの方が好きだって・・・いつも見てるの気付いてた」
びっくりして麻衣を見返す僕と亜衣。
「だから・・・あたしからヒロちゃんに告白して断わられるの怖かった。
 断わられた後にもお世話する時に気まずくなるの嫌だった。Hにも興味あったの。
 ヒロちゃんが相手なら良いって思ったの・・・ヒロちゃんと同じだったのあたしも・・・だから責められないよ」
思わず抱きしめキスして言う
「麻衣ちゃん。好きだから!俺。麻衣ちゃんが好きだから!もう一度言うよ。ずっと一緒にいて欲しいんだ!」
「ぁあっ・・・うっ!」
麻衣が顔をくしゃくしゃにして抱き返してくる。

『ごめん』と『好きだ』を連呼して泣きながら うなずく麻衣の横で亜衣が。
「あたし・・・なんとなく気付いてた。宏樹の気持ち。・・・でも何て答えたら良いのか自分で自分が判んなかった」
「男が嫌いってのは変わってないし
 ・・・でも宏樹といると何かどんどん自分の奥がもやもやしていくっていうか、落ち着かなくなるっていうか
 関係ない関係ない、違うって思うのに宏樹に会う度にどんどんそんな考えが、どっかいっちゃうんだよ。
 それで、おばあさまに『あたしと麻衣のどっちかが嫁になれ』って言われて・・・麻衣が宏樹の横に立つって想像したらっ・・・
 ・・・なんか判らないけどすごく・・・こう・・・辛くなってっ!」
「あっ あたしもっ!」
僕を放り出して亜衣に抱きつく麻衣。
「お姉ちゃん。あたしも!あたしもそう思ってたの!ヒロちゃんの横にお姉ちゃんが立ってるの考えてっ・・・嫌だった。
 我慢出来なくなって、あの晩あたし抜け駆けしようとしたのっ。
 ごめん。ごめんなさい。お姉ちゃんに渡したくなかったの!ごめんなさい!」
「麻衣っ・・・」
抱き返す亜衣。姉妹が抱き合って泣き合う。
ああもう嬉しいんだけど二人だけで盛り上がって抱き合わないで僕にも抱き付かせてくれ。

また僕らは泣いた。

散々泣いた後、何故か逆におかしくなってきて、くすくすと つつき合って笑い合った。
「帰ろう・・・か」
僕の肩に頭を乗せたまま姉妹が頷く。
「・・・・・うん」「・・・そだね」

立ち上がって向かい合い・・・・。

「で、あの・・・・・今更なんだけど・・・」
「・・・・?」「何?」
「いつ言おうかと迷ってて・・・目のやり場にすごい困るんだけ・・・ど」
「「!!?」」
捕われて陵辱を受けていた姉妹は手足に天兵の衣の切れ端を身につけてるだけで胸もお尻もあらわで
・・・・要は殆ど素っ裸な訳で・・・
「・・・・きゃああっ!」「ばっ、ばかっ!見るなっ!」
慌てて肢体を隠す姉妹。
(しかし・・・くううぅ。二人共すごい綺麗な身体してるよなぁ・・・)

ぽかぽか叩かれた後、僕の背後に回って視線から逃げる姉妹を連れて帰宅方法を探す事に。
でも何故か姉妹は僕の両腕にしっかりしがみ付いて離れない。え?えー・・・?
両腕に掴まられると生乳を腕に感じてすごい慌ててしまう。興奮してあっという間に勃起、硬く天を向いた僕の男根に気付いて
「あ、あんたね・・・時と場所を・・・」
「ヒロちゃん節操なさ過ぎ・・・」
でも2人も妙に顔赤くして照れてる。
「いいいいや、だってさ。初めて胸見ちゃったし(ぺし)ちらちら肢体見えるし(ぱし)胸当たってるし(ばしばし)」
そんな景気良く人の頭を双方から叩かんで下さい。
「「状況を考えろっ!」」声を揃えて怒られる。さっきまでの甘い雰囲気は何処へやら。すっかりバカ者扱いだ。とほほ。

さて帰ろう。
「残った羽衣の神気から外界を感じて辿っていく方法はあるけど・・・」
「いや、外界に通じる岩戸なら今の僕は場所判るよ。あっち。(と斜め右を指す)でも先に
 人質になっていた人達のところに行こうよ。鬼夜叉童子がどうなったかも気になるし・・・」
頷く姉妹。「鬼夜叉童子」の名が出た途端に表情を強張らせた。嫌な相手だったんだろうなぁ・・・

思いついて掴まってもらったまま地面に手を付き場所を捜すと一瞬で地面が動いて移動した。(便利だ・・・)

見廻すと・・・・崩壊した御殿が地面に半分溶け込んでいる。
人質だった人達がその横で折り重なって気を失っているのを見つけ、
無事を確認して記憶を消し眠らせたまま岩戸の外へと転送する。

鬼夜叉童子は・・・・・・・・いた。

殿中奥でばらばらに引き裂かれて踏みつけられ肉片となっていたのを発見する。

「・・・・・・ヒロちゃんが?」
「うん。たぶん。・・・・二人にひどい事した挙句生贄に差し出すとか言い出したんで
 転変した瞬間にぶち切れて引き裂いたんだと思う」
「まぁ・・・・自業自得だね。・・・・・・・・・帰ろう?」
「「・・・・・・・・・うん」」

岩戸口から外に出て待機していた巫女さん達に人質を預け、(服を借り)3人で岩戸を閉めてから帰る事に。
が、岩戸を閉めて事を終わらせよう。という締め方に引っかかる僕。
「待って・・・・ここで閉めて帰って良いのかな?・・・前回もこれで復活したんだよね?」
「・・・・そうだけど・・・・」
「鬼夜叉童子はたしかに不死身だって云ってたし・・・」
ふと考えついて異界側へ上体を乗り出す。慌てる姉妹を宥め、異界の地に右手をめり込ませて一心に念じるて試してみる。
・・・・出来そうだ。
「・・・?」「何してるの?」
「ぐっ・・・ぅうううっー!」
ざわざわざわっ
目の前の異界が歪み流れてくる。僕の右手へ まるでこの右手に吸い込まれるように。
「な、何?どうしたの?大丈夫ヒロちゃん?」
頷いて安心させながらも念を込める。
やがて・・・・・・異界が真っ暗な虚空と成り。僕が持ち上げた手にはどす黒い巨大な玉が蠢いていた。
「こ・・・これ?」
「鬼獣淫界を・・・・・・・・・封印したの?」
「違うよ。圧縮して小さくしただけ。中身は変わってない。外界ごと取り込んでイメージ的に小さな球形に模してるんだ」
「ふうん?・・・待ち返って・・・おばあちゃんに頼んで何かに封印して貰う?」
「・・・・・・・・そうね。それが一番良いかも」
「・・・・・・・・(たぶんそれじゃいずれ封印が破れたときに、また騒動が起きる)・・・」
「・・・・・宏樹?」「ヒロちゃん?」
淫界を凝縮した玉がどくどくと脈打っている。熱くうねってる。熱く・・・・重い。
それを僕は・・・・・・・・

がり

「「!!!!!」」
がっ ぎちっ びぶちっ・・・・ごくっ!

僕は呑み下す。
「な、何するの!?」「ちょっ 宏樹!?駄目っ!」

がり・・・ごっ・・・・ごっぎり・・・・

「ぐううううううううっ!!くあああああっ!」
身体の中から強い熱が湧き出てきて数百数千の叫び声が頭を身体を走り全身が燃え上がりそうになる。
(こらえろ!耐えろ!吸収しろ!消化しろ!食え!食うんだ!全部食うんだ!!
 これは僕のいた世界。僕と同じ。僕の中に取り込める筈だ!)
がくがく震える僕を おろおろと姉妹が支える。
(!!!)
そうだ。思い出した。
僕はあの事故にあって臨死体験した時、鬼麻呂さんの魂らしい赤黒い塊に出遇った。
あれは僕を喰って体を乗っ取り現世に復活しようとしてきた。
それを僕は・・・・・・・・逆に喰いちぎって取り込んだんだ。
出来る。出来るはずだ。信じろ。全部。全部取り込んでやる。全部僕の物にしてやる。

  お   前   は   俺   の   物   に   な   る   ん   だ。

「ぐううううっ!!あああああっ!」
「宏樹!宏樹ィ!?」「ヒロちゃん!ヒロちゃん?」
やがて・・・・・・・・・・・・・・・・・僕は淫界を消化した。

 全身から力が溢れるのを感じる。
それも熱く煮えたぎるのじゃなく透明な暖かい光が身体の奥で光ってるような・・・・
「ヒロちゃん・・・まぶしい」
「?」
「霊威が高まり過ぎて宏樹の身体中が光ってるように私たちには見えるのよ。身体は?大丈夫?」
「うん。・・・・胸の奥がすごく熱いけど心臓は落ち着いてる・・・・暖かい芯が奥で燃えてる感じかな?
 でも前の時のような興奮したり身体が沸騰しそうな感じはないよ?以前よりもすごい落ちつけてる」
「どういう・・・・事かな?」
「さぁ・・・帰ってから幻舟さんとも相談してみようよ。でもまぁ心配はなさそうだとは思う。
 力は出そうと思えば沸いてきそうだけど、以前より自分が落ち着いてるの判るから。大事なさそうだよ」
「鬼獣淫界は?・・・取り込んじゃったのかな?」
「吸収した・・とか?」
「たぶん・・・僕とこの世界が一体化したっていう・・・感じかな?」

「こいつら・・・ある意味可哀想なんだ。生きてる時に気が狂う程の失敗が有り過ぎて自暴自棄になって人も世界も捨て
 色欲の外道に堕ちてしまった。その中で何人か強い力の人がいて寄り集まっていたらこんな世界が出来てしまった。
 この世界は欲と恨みだけで出来てる。人の欲は果てしないし恨みは際限のない内容で果たされる事が無い。
 ・・・だからここの住人は不死身で何度もよみがえるんだよ。

「ここの連中だって元は普通の人間だったんだ。
この世界の一部たる僕には世を拗ねて歪んでしまった縁故達みたいに感じるよ。
人として大事な事を忘れて色欲に堕ちてしまった弱い仲間達。皆それぞれいいところもあったのに・・・
僕の中に取り込んで、一緒に生きて人の営みを積んで・・・・笑って、泣いて、喜んで子供育てて、別れてを
もう一度経験できれば僕が死んだ時に一緒に皆揃って転生して・・・この世界は自然と無くなると思う。

身体の奥底に時平の呻きや鬼達の慙愧が小さく小さく感じる。
僕が笑ったり憂いたりすると影響を受けて感情が震えてるのが判る。
この上に少しずつ人としての当たり前の感情をもう一度被い被せていこう。
楽しい事とか、嬉しいとか、好きとか、幸せっていう気持ちを一杯被せて、こつらを埋め尽くそう。
そうすればこいつらも思い出す筈だ。人としての気持ちを。人間として生きる事の嬉しさと哀しさと・・・大切さを。

襲って来た奴等を叩くだけじゃ根本的な解決にならないんだ。原因を解決しなきゃ。こいつらがこうなった原因。
こんなおかしな世界が出来上がった原因を無くしてしまえば戦いは終わる筈なんだ。
どれだけ続いてきたのは知らないけど・・・これで上手く僕が暴走もせず普通に生きて死んで・・・転生すれば
一緒にこいつらも普通の人間として転生していくと思う・・・そこで初めて全てが解決するんじゃないかな」
「・・・・・・・・・・・ヒロちゃん・・・・すごい・・・」
「・・・・・・ほんと・・・」
「・・・・あ・・・いや、この間やったゲームのラストがこんな感じだっただけなんだけど・・・」
姉妹が同時にがっくりする。
「あああっ?で、でも合ってるよね?これで大丈夫だと思うんだ」
「そうは思うけど・・・」
「ぷぷっ・・・・・・黙ってれば格好良かったのにね」
「二人にはどうせすぐバレちゃうだろうから」
くすくす笑い合う僕ら。
「ーーーという事で僕が人並みに毎日笑ったり泣いたりして楽しい生活して生きて行くには
 相手となってくれる人が是非とも必要なので、パートナーよろしくね」
「「!!」」
「二人共 来週末は何か予定ある?」
「?」「・・・・・いや・・・・」
きょとんとする姉妹。
「じゃ、どこか遊びに行こうよ。もう自由に外出も出来るんだから。
 敵の心配もなくなったし。修行も不要。僕の身体もたぶん大丈夫。
 この世界を取り込んだことによって力が強まって、
 でも逆にそのお陰で自分の力を自由に制御出来るようになったみたいだよ」
「・・・・・・・・・」
「一緒に・・・・一杯いろんな楽しい事しよう?遊んで。笑って過ごしていこう?・・・・・ずっと一緒にさ」
「・・・・もうっ」「ふふっ」
亜衣に手を伸ばす 苦笑いしながら手をつなぐ。
麻衣に手を伸ばす 笑いながら腕をからめてくる。

僕達は歩き始めた。
僕達の家に向かって。これからの未来へ向かって。

 22話 了

【 エンディング曲+テロップ&続けて本編オープニング 】
(ソンナノハアリマセン)



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