《めざせ!亜衣・麻衣と3Pでイカせまくり。中出ししまくって30連発》
 

《3話 天津家へ》

気詰まりも少し解消し天津家に居候になる事に。

天津家に来た初日。
何故か境内に年配の来客が一杯居て僕まで着替えさせられて、大広間に呼ばれ
いきなり大勢の人に囲まれ上座に座らされ挨拶する事になった。
なんでも僕の中に転生したという鬼麻呂様とやらはすごい偉い人だったらしく、
今日は事情説明と僕の顔見せが目的の面会式との事。き、聞いてないよ・・・・
皆何故か僕の顔を見て「おおっまさしく・・」とか「なんという・・・」とか騒然として
拝みだし泣き出す人もいて(何なんだ)動物園のパンダか珍獣にでもされた変な気分。
どうやら僕の中にいるという鬼麻呂さんとやらの気配を皆が感じてるようだ。
(じゃあこの人達皆 霊能者なのか?すげぇ。)と僕が変な事に感心する一方で
勃起がバレないように、もぞもぞごまかしていたら天津のおばあちゃんが驚く事を発表した。
鬼麻呂さんが生前気まぐれに献血した血が事故った僕の輸血に使われたのが原因で
鬼麻呂さんが亡くなった後、僕の中にその魂が転生したという。
僕も全然知らなかったけどそれ以上に周りが騒然とした。
末席にいた亜衣・麻衣も唖然としてる。
「正統でない」「しかしこの霊位は」「正に神の具現ともいえる」「わずかではあるが血も存続して」皆が一斉に騒ぎ出す。
一時間以上騒然とした末に最後は全員が僕に向かって平伏してしまった・・・全然意味の判らない僕は困惑するだけ。
 結果として僕は天神血族の当主として認定されてしまった。
鬼麻呂さんって人の記憶も自覚もないって言ってるのにそんな・・・
まさに青天の霹靂。
将来的には天神の長子として養子に入られる事になる。と言い出すおばあちゃん。
僕の母親とも今交渉してるらしい。いずれ父親にも挨拶しに行くと言ってる。
唖然としてるうちに僕の意思は無視してどんどん話が進んでいって呆然とするが
文句言おうにも今や天津のおばあちゃんと、この集まった全員が相手となってる・・・うわ、どうしよう。
養子・・・・考えた事もなかった・・・すると亜衣や麻衣と親戚になるんだろうか?
それは・・・・・変な気分だ。

  その日から境内の巫女さん達からは「宏樹様」と様付きで呼ばれる事に。
か、痒い。
天津のおばあちゃんからは「宏樹殿」と呼ばれるようになった。
昔は「坊」と呼ばれ、悪さして怒られた時は首根っこ掴まれアップで怒鳴られ とてつもなく怖かった人なので、何とも妙な気分だ。
僕の中に転生してるとかいう鬼麻呂という人を敬う立場らしいからなんだろうけど、どうにも慣れない。
天津の家系は『天神子守衆の使命』とかで代々天神家の守護者として仕えるそうで
つまり天津のおばあちゃんや木偶の坊さん境内の巫女さん達、亜衣や麻衣も皆 僕を守るのが使命となるそうだ。
逆の方が嬉しいんだけど。(亜衣と麻衣を守るのが僕の使命とかなれば嬉しかったんだけどなぁ)
廻りの反応が急激に変化した中で亜衣と麻衣だけは相変わらず気さくに接してくれるのがありがたかった。
おばあちゃんは たしなめていたみたいだけど僕としてもいまさら窮屈な関係になりたくなかったので
おばあちゃんに頼んで了解をもらって今迄通りの関係に少し安堵した。

一緒に暮らすようになって
麻衣とは昔よりも仲良くなった気がする。気の知れた相手で軽口が言い合える幼なじみ。
随分前に失った相方と仲が戻ったような親近感。息も合うし考え方一緒だし一緒にいてすごく楽しい。
亜衣とはまだ少し気まずいけど、元々さっぱりしてる亜衣だから、ほどなく前のように戻った。
麻衣がボケて、僕がツッこんで、亜衣が叱るいう定番パターン。
天津のおばちゃんに『おぬしらを見てると飽きないのう』と言われる始末。
 例:食事時
麻衣「あ、これすごい。秋山さん(食事作ってくれる巫女さん)どうやったんだろ?」(←料理手伝う麻衣)
僕 「単に揚げただけじゃないよね。詰める前に少し蒸して膨らませたの…かな?」(←料理好きの僕)
亜衣「どっちでも良いでしょ。美味しく頂ければ。」(←料理さっぱりの亜衣)
麻衣「ええ?全然違うよぉ。まー、お姉ちゃんは料理出来ないからねぇ?」
亜衣「ふん。」
麻衣「ね、ヒロちゃん。前に皆風邪でダウンした時にお姉ちゃんが食事用意しようとしてね。
    お米研ぐだけで二時間もずっとしてたの!何時まで洗っても白いアクが出てくるから
    いつ止めれば良いか判んなかったんだって。」
亜衣「麻衣。ちょっと!」
僕 「おお。ありがち。綺麗にすれば良いと思うんだよな。洗剤や漂白剤使ってないよね?」
亜衣「こら。」
麻衣「あ、そうそう。したかも!それでに「真っ白」なるの!」
僕 「驚きの白さです!」
麻衣・僕「『これが白米!』!!っ・・・・ぷっあははははっ!」」
亜衣「あーのーねーっ!」
天津のおばあちゃん「・・・・おぬしら楽しそうだのう・・・」
・・・・・結構馬鹿かも僕達。。。。

でも約2年ぶりに再会した亜衣と麻衣はすごく綺麗になっていて近づくとかなりドキドキする。
この間女性との初体験をしてしまった僕は 昔と違って膨らんできてる彼女達の胸元やスカートから覗く綺麗な太腿に
ちらちらと意識が向いてしまうのを止められなく大変困る。
さらにこちらの『ナニ』の状況が状況なので違う意味で緊張しながらもつい目線が向いては
慌てて逸らすんだけど、女の子はやっぱりそういう視線には敏感なようで簡単に感ずかれ
『やっぱりあんたも男なんだね。』と亜衣には嫌そ〜ぅに言われ
『あ、鬼麻呂様みたいな目で見てる〜』(何それ?)と麻衣にはからかわれて、
僕は顔に血が昇るのを自覚したまま謝るしかなかった。
 そう言ってるくせに二人はかなり無防備でTシャツや短パンで平気で歩き回り僕をさらに悶々とさせるのだった。
抱きしめたり、触ってみたい。下着を覗きたい。そしてっ・・・という衝動的に沸いてくる欲望と
昔からの幼馴染に何やらしー事考えてんだ。お前は。バカかと、アホかと。
彼女達をそんなやらしい風に見るのか?っていう人情的な困惑と
「他家にお世話になってるくせに、そこの娘さんに対して何失礼な事、考えてんだ僕は」と
義理的な考えが交差して僕は自己嫌悪を繰り返した。
義理と人情と性欲のせっちんずめ。
毎晩こっそりするオナニーには必ず亜衣と麻衣が対象となって出したあと罪悪感で苦い思いをする毎日。

それにしても亜衣は理不尽だ。
『どうしたの?ちゃんと背筋伸ばして歩きなさいよ』と言うくせに
意地になって勃起でパンパンに膨れてる股間隠さずど堂々と歩けば
嫌そうに「バカッ!」と怒鳴りつける。どうしろっていうのさ。
麻衣の平気そうな顔してちらちら僕の股間を見るのもこれまた困ったけど。

まず切実な現実問題として、このままでは学校に戻れない。
健康はもう問題ないと思うのだが、こんな年中勃起状態で学校に行けば「超変態」出現で学校で大騒ぎになってしまう。
さらに淫臭とやらを発散してるので周りの女の子はどんどんおかしくなってしまう。
『知らず知らず道行く女性が皆僕の虜になっていく!』
それはかなり試してみたいとは思うけど、考えてみれば僕の周りの女の子が皆、急に僕にべったりになって
Hな関係を求めてくればクラス中、学校中の男子が敵に回ることは必至だし、どんな目にあうか判ったもんじゃない。
(僕が逆の立場で1人の男に女子が皆酔っていったら絶対許さないだろうし)
学校生活は集団生活なので敵が多いと全然生きていけなくなるからこんな状態で登校するのは自殺行為だ。
まあ、うちのクラスの女子は大部分が顔が・・・・・というのもあったけど。

今のところ病気療養という事で学校には届けているけれど、このままでは遠からず休学→退学となってしまう。
一日中部屋に閉じこもって考えてると、どんどんマイナス方面に考えが及ぶ。
僕。おかしくなっちゃったのかな?学校にも行けないのか?
一生このままどこかに篭って暮らさなきゃならないのかな?
落ち着いて考え直してみると実はお先真っ暗の状況下だった事に気付く。
治療法みたいなのも天津のおばあちゃん達が捜してるらしいけど、どうも見通し良くないようで
「とりあえず休学を」と進められて初めて事の深刻さに青くなった。
そんなに好きな学校じゃなかったけど行けなくなると話は別だ。
嘘だろ?このままずっとこうなの?何時までここに居れるのかも判らないのに?もう普通の生活に戻れないのか?
デートだってしてみたかった。彼女作って映画見て一緒にアイス食べたり手つないで街歩いたりしてみたかった。
っていうか進学・就職の展望も何も無いじゃないか。ずっとここに世話になる?ここの人達にすがって生きるの?
僕の動揺を見て困惑する姉妹と木偶の坊さん。じっと黙ったまま喋らないおばあちゃん。
居心地の悪い沈黙が周囲に漂うようになった。
でも解決方法は見つからない、結局天津のおばあちゃん達の調査に頼るしかないまま無為に日々が過ぎていく。。。。。

ここに来て二週間が過ぎ日が経つにつれて、体調がおかしく・・・何か体が熱くなってきた。
調子は良いんだけど妙に身体が火照るっていうか・・・・熱い・・・
勃起したままのせいか、何を見ても、何しててもHな事を考えてしまうんだ。
これが性欲が溜まるって事だとおばあちゃんと木偶の坊さんに云われ初めて知った。
今まで悶々とした時は自然とオナニーして解消してしまっていたので気づかなかったんだけど
今の僕は自覚してる以上に性欲が体内に溜まってしまうらしく勃起の所為もあり万年発情興奮状態になってるそうだ。
なんて恥ずかしくて情けない症状。
「そんな不健全な考えは運動で発散すればすっきりするよ。大丈夫。」と言い出したのは亜衣だった。
夜半。僕は皆に連れられて天神学園のグラウンドにやって来た。
(当然勃起したままなので外套のような怪しいコートを羽織って。)

少し運動して発散させようという事らしい。試しに100m程タイムを計ってみる事になった。
僕は女の子の前なので格好良いところを見せようと結構本気になって、
言われもしないのにスタンディングポーズを取って用意した。
体調は良い。足も軽い。良すぎて体が熱いくらいだ。良いタイムが出るような気がする。
「用意・・・」
「ドン!」
号令と共に思い切り蹴り上げて飛び出した。
ドシュッ!!
「っ!?」とんでもない勢いで跳躍し文字通り前方に吹っ飛んだ。
と思ったら一瞬で世界は暗転し「ッドザザーーーーーッ!』と音が周りでしたと思ったら真っ暗になった。
(?・・・!)動けない・・・
皆が何か声を上げながら駆けつけてくるのが判る。足をつかまれて引っ張られて世界が戻る。

どうやら僕はスタートダッシュで蹴り上げた瞬間20mくらい吹っ飛んで地面に頭から突っ込んだらしい。
ジャンプ力というかどうも脚力が桁違いについてるようだ。
いきなり泥だらけになって閉口したけど、少し準備体操してから走ってみたら、ものすごい早く走れる。
走るというか飛び跳ねるみたいだ。軽い・・・すごい体が軽い・・・タイムを計ってみた。

100mは4秒を切った・・・・

唖然とする亜衣と麻衣と僕。
「すっ すばらしいです若っ」喜ぶ木偶の坊さん。(若はやめて…)

4秒?・・・・いくらなんでも冗談だろう?
逆に青くなって考えこむ僕達。これが100m10秒とかだったら『うわぁ すごい すごいっ!』って喜んだろうけど
どう見ても普通の人間の出せるものじゃない。
「ナナハン(750CCバイク)じゃないんだから・・・」と誰かが呟く。ついでだからどのくらいの体力なのか色々試してみる事に。
結果。身体能力は常人をはるかに超えていた。
さすがの亜衣もトラック(200m)を1分くらいで10周したらあんぐりと口を空けてしまった。
麻衣には『アニメ見てるみたいだった』と妙な喜び方をされる始末。
(走ってる最中も勃起しっぱなしってのが情けなく恥ずかしい。
 二人に『見るな〜』と叫びながら走るのはすごく、すごく間抜けだった。)
握力も桁違いになってて、落ちていたコンクリ塊を簡単に握りつぶせた。
今までは全然気づかなかったけど、上限が全然なく力を込められる
一定以上の力を込めると『ぎりっ』という感覚がして逆に力が湧いて込められるようになる。
何か自転車の自動変速機が体内にあって勝手に動いてるような感じだ。
一人浮かれる木偶の坊さん。
引きつりながらも誉める麻衣
困惑顔で言葉を失ってる亜衣。
そして、かなりおかしいとは判っていても、自慢したくなっちゃう僕。
帰宅しておばあちゃんに報告したら青い顔をして
『むやみに力を使ってはいませんよ。』とたしなめられた。浮かれすぎたかな?

翌日、改めて天津のおばあちゃんや木偶の坊さんから『絶対に力を解放しすぎては駄目ですぞ』と注意された。
詳しく説明を受けて青くなった。例の鬼麻呂さんとやらの血の影響で身体が無理矢理強化されてるそうだ。
どうやらこの状態はちょっと運動が得意になったとは訳が違うらしい。
おもいっきり壁を叩けばたぶんコンクリートも簡単に砕けるだろうけど、強くなったのは筋力や骨格や神経だけらしいので
皮膚や血管自体は簡単に裂けて血みどろになる。(かなり早く再生するかもしれないけど痛みは普通にするので)
それじゃあ不完全なロボットの体みたいだ。
スーパーマンのように俊足で飛び跳ね走る事が出来る。力だって人の何倍もだせる。アニメや漫画の主人公みたいだ。
でも飛び跳ねれば内臓が加速に耐えられず吐くだろうし。物をぶっとばせば物と一緒に手の皮膚や血管もぶっ飛ぶ。
痛覚はそのままなので激痛に悶え苦しむ羽目に。さらに股間は常に勃起したまま。
間抜けだ。
っていうか完全な変態さんだ。
おまけに歩き回れば変な臭いを振り撒いてるせいで女性が皆酔っぱらって変になってしまう。
変態どころか犯罪者だ。今の僕は女性に迫られると我慢出来る自信が全然無いから多分Hな事をしてしまう。
結果連続強姦魔が出現する事になる。
そんな想像に我ながらぞっとした。

結局、体が熱くなってるのは、さっぱり治まらなかった。

一日部屋にいてもする事がない。集中出来ないから勉強も出来ない。
部屋にはTVも無い。境内をうろつくにも勃起しっぱなしの状態で働いてる巫女さん達に会うのは恥ずかしいし
僕が出してる淫臭にかかったら大変なので外をうろつく事も出来ない。暇だ。
体はどんどん熱くなってくる。何もする事もないし勃起しっぱなしのせいか、なんかもう一日中Hな事ばっかり考えてしまう。
あの看護婦さん達の痴態と声と肉壷の感触が何度も脳裏で繰り返され悶々としてしまう。
しかもこの家にいる限り亜衣と麻衣には必ず顔を合わせてしまう。
二人共とっても綺麗になってしまってるので、つい意識してしまい
ちらちら二人を見ていたのが、時々ギラギラした視線になってるのを自覚して「何してんだよ僕は」と、しょんぼりしてしまう。
それどころか『飛び掛って舐め回したい』とか『押し倒したい』とか、
つい妄想が悪化して行き我に返っては自己嫌悪に唸っていた。

これはマズイと彼女達に出来るだけ目を向けないように避けていたのが、余計不審に見えたらしく
「どうしたの?」「喋る時はちゃんと相手の顔を見て話しなさいよ。」と云われ。
情けなく思いながら
「ち、ちょっと何か意識しちゃってるんで・・・」と口篭もっただけであっさり意図を読まれ(幼なじみってこれだから…)
「・・・・ふんっ」と亜衣には鼻で呆れられ。
「えー?なに?何? あたしって魅力的?こんなのとか?」
と言ってちらっとスカートの裾を持ち上げる麻衣。びっくりしてそっぽを向く僕。
「あははーっ」
「ちょっと麻衣。やめなさい!」
とからかわれる始末。(人の気も知らんと)
平穏だけど僕的には悶々とした日々が続いていた。

が、

「何すんのバカッ!」
一緒の朝食後、登校する姉妹を玄関に見送りに付いていった時に
いきなり顔面に衝撃が走ったと思ったら僕は吹っ飛んだ。
「え?」
頬を押えながら顔を上げると亜衣が仁王立ちでこちらを睨んる。その後ろで麻衣がこちらを覗き込んでる。
「今・・・僕・・・・?」
「はぁ? まさかあたしの足に飛び掛ろうとしたの覚えてないって言わないでしょーね?」
「・・・・・・」
 
全然記憶に無い・・・・

呆然とする僕。
「鬼麻呂様の記憶が蘇ったのかしらね?」

「ふんっ 麻衣行こう。」
「大丈夫?ヒロちゃん」
麻衣がかけよってくる。
「僕・・・・本当に?」
「覚えてないの?」

「行くよ。麻衣」

「あ、うん。じゃ行って来ます。ヒロちゃん。」

僕は頬に手をあてながら登校ししていく二人を呆然と見ていた。

今、無意識に飛び掛ったたらしい・・・
なんて事だ。恐ろしい想像が脳裏に浮かぶ。
すうっ と頭から血の気が引いていくのが判る。
〔無意識に衝動的に二人に襲い掛かって乱暴するかもしれない。〕
ぞっとした。
僕達は幼なじみだった。
どちらかというと一つ年下の僕をお姉さんぶった麻衣が色々連れまわしてムチャをして、イタズラしたり遊んだ挙句
亜衣に二人揃って怒られそれをおばあちゃんに三人揃ってまた怒られる。という情けない関係だったけど。
その二人に呆れられたり、泣かせたりするなんて絶対嫌だった。
僕の方が年下だったけど女の子二人と一緒にいたからやっぱり姉妹にはカッコ良いところ見せたい。守ってあげたい。
とか思ってたんだ。ひどい目にあわせる側に自分がなる なんて考えもしなかった。

〔僕が二人を襲ってしまうかもしれない。〕

今の僕の化け物みたいな腕力がもし出たら簡単に乱暴できてしまうだろう。
無意識に襲いかかって、抵抗したら石も握りつぶす腕力で加減なしで殴り飛ばした末に犯してしまう・・・。
それどころか殴って骨を折ってしまうとか、とんでもない重症を負わせてしまうかもしれない。

 「足りねぇ。足りねぇ・・・」とぶつぶつ言いながら 目をギラつかせて勃起を手淫する僕の足元で
乱れた服のまま痣だらけの顔で呆然としてる亜衣と、ずっとうつむいたまま半裸で肩を震わせてる麻衣。
そんな情景が脳裏をよぎって冗談じゃなく足が震えてくる。

嫌だ。
冗談じゃない。
性欲魔人なんて笑ってたけどそれじゃ強姦魔じゃないか。しかも体力は化け物並みの・・・・最悪の強姦魔だ。。
もっと常に緊張して頑張って耐えて耐えて耐えるしか・・・・

・・・無理だ。

現にもう、衝動的に飛び掛ってる。。。。
ぐるぐると頭が混乱しながら
(どうしよう。どうしよう。このままだと、とんでもない事をしてしまう。)言葉ばかりが頭の中を反芻して全然考えがまとまらない。
(嫌だ。それは嫌だ。そんな事絶対しちゃいけない。)
彼女達の呆然とした泣き顔を想像した瞬間、すごく胃の奥底が冷えてくのが判る。
 ・・・・でも同時に僕の中のどこかですごく興奮してる醜い自分も感じる。
興奮と焦りがないまぜになって考えが全然まとまらない。
天津のおばあちゃんは木偶の坊さんを連れて外出したっきり帰って来ないし、誰にも相談出来ない。
(どうする?どうするんだ?落ち着け。落ち着け。冷静に。例えばもし他人がこんな状態だったらお前はどうする?)

・・・・・・・迷惑のかからないように精○病院を進めるか監禁して閉じ込める。。。。

     ぞくっ     と寒気が走る。

・・・・・そうだ、亜衣と麻衣の近くにそんな危ない人間がいたなら僕は絶対そうしようとする。
殴っても脅しても・・・どんな事しても・・・・・喧嘩なんかした事ないし、勝てるかどうか かなり怪しいけど
危ない人が二人の側にいると想像しただけで頭に黒い血が昇って興奮してくるのが判る。
当人達に相談したり天津のおばあちゃんに忠告したりはするだろうけど
もし当人達が了承してても僕は全然落ち着かない日々を送った挙句にそいつに襲いかかる自分が想像つく。
今、僕はその危ない人 当人になってる・・・・・
・・・・・・・病院に送るか、監禁する・・・・・・・?
嫌だ・・・・怖い・・・・僕がそんなにひどい事したっていうのか?まだ何もしてないじゃないか。
交通事故にあって、知らない人の輸血でちょっと変な状態になっただけで健康そのものじゃないか・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そうじゃ・・・・ないんだ
・・・・・・・・・前提が違ってたのか?

僕は今、とても危ない異常な人間になってしまってるんだ。

自分の立っていた状態が薄皮一枚の平穏だった事に呆然とする。
(なんとかしなきゃ・・・・・でも・・・いったい・・・・やだよ・・・監禁なんて・・・)
何度も自問するけど全部今の自分を否定する事しか出てこない。
(どうする?どうするんだよ?)
ぐるぐる考えが回る中で懸命に案を捜すが良い方法がひとつも思いつかない。

・・・・・結局、どう考えても答えは一つしかないみたいだ。

夕飯の席で僕は姉妹に言った。
「しばらく 二人には僕から離れてて欲しいんだけど・・・」
「・・・・?」
「どうして?」と麻衣。
「このままじゃ二人に変な事しちゃうかもしれない。」
とても顔を上げられない。
「お世話になってるくせに『近寄るな』なんて勝手なこと言ってるって判ってるんだけど・・・」
「・・・どういう事?」
「今朝飛び掛ったよね。・・・実は経緯が全然記憶にないんだ。」
「・・・無意識に鬼麻呂様がでたかな?」
「あはは」
麻衣が明るく笑う
「・・・・・」
とても笑えない僕。
「まるっきり無意識に襲い掛かったらしい。」
「?・・・・」
「・・・・・・」
「たぶん綺麗な足を見て衝動的に飛び掛ったんだと思う。」
「ケダモノね。」
「ケダモノだね。」
「・・・・・」
「「・・・?」」
「・・・・僕は今強くなってる。」
「「・・・・・」」
「このあいだグラウンドで見せたような、とんでもない力で急に殴りかかって
無理やり押し倒してひどい事されたら・・・たぶん抵抗できないと思う。」
「「・・・・・・」」
「だから・・・離れてて欲しい。天津のおばあちゃんが戻る迄 部屋に篭って、
 帰って来たら改めて相談しようと思う。」
「「・・・・・・・」」
「自制出来るならしたいけど、既に出来なくなってるみたいだ。」
「「・・・・・・・」」
二人を怪我させたくない。
二人に嫌な思いをさせたくない。
二人を傷つける自分を見たくない。
情けない自分を説明するのは恥ずかしいし、嫌だった。
こらえられそうもないです。なんて情けない事を自慢するように言いたくなかった。
かっこ悪い。情けない。恥だ。
でも、それでも今は二人に解ってもらって、離れる事の方が大事だと思う。
了解を得たら天津のおばあちゃんが帰ってくるまで部屋に閉じこもって、
戻ってきたら改めて僕をどこか遠くへ監禁してもらうように頼まなきゃいけない。
「考えすぎじゃないの?」麻衣が色々気を使ってくれる。
でも折れる訳にはいかない。最悪の結果を想定して対処しなくちゃ。
このままだとあの想像が現実化してしまう。絶対起こしちゃいけない。
何度か説得の言葉をかけられるが「イヤだ」「ダメだ」と全部僕は拒否した。

気がついたら僕は半べそをかきながら説明してた。格好悪い。でもなりふり構ってられない。
なんとか避けたい。
あんな情景は絶対実現して欲しくない。
それだけは何としても回避したい。
どんなに二人に呆れられても、バカにされても。
あんな絶望感でうつろな目をした二人を見たくない。
僕は身近に輪姦された女性を現実に知ってる。
その人がその後どんなに可哀想な事になったか人格がいびつに歪んで変ってしまったか絶対に忘れられない。
あんな状態の人をもう見たくない。この二人がそんな事になるなんて絶対嫌だ。

「ダメだって!好きな娘に乱暴しそうなんてあああああーっ!って!違う。そうじゃなくって!そんなんじゃなくって!」
(ああーっ焦った。やばい。やばい。そうじゃないだろ、告白してどうすんだよ。)
姉妹が顔を見合わせてるような気配がするが、流石に顔を上げられない。
何言おうとしたんだ僕は。今更どの面下げてこんな状況で告白なんて出来ようか。
「えー・・だから・・・・そうじゃなくって、・・・・とにかくこのままじゃやばいんだよ。乱暴しちゃいそうなんだ。
 判ってよ。世話になったあげく、二人に恩を仇で返すような事したくないんだ。嫌な目に合わせるなんて絶対したくないんだ!」

だけど亜衣はあっさりと却下した。
「ダメよ。」
「でも」
「そのまま我慢してれば治まるの?何時まで?」
「このままずっとそんな状況に甘んじるの?」
「忍耐を覚えなさい!」
「ちゃんと耐えれるように。自分をコントロール出来るように精神を鍛えるの。」
「コントロール出来るようになればあの変な状態も押えられるようになって学校にも行けるようになるから。」
「それまでちゃんと付き合ってあげるから。」
「大丈夫。襲ってきたって色ボケのあんたなんか簡単にぶっ飛ばしてあげるから。」
涙がでた。
麻衣も何故かしらないけど涙ぐんでる。
自然と二人に頭が下がった。

そしてその晩、僕の部屋にはわざわざ亜衣が習字で「忍耐」と書いた用紙が机の上で僕を激励していた。
本気で女の子に励まされた。しかもあの亜衣に。
生まれて初めてかもしれない。
目頭が熱くなった。
(頑張ろう。何処まで出来るか解らないけど・・・)
決意する。

次の日 麻衣も用紙を持ってきた。
そこには「根性」と書かれてあった。
でも根性の根の字が限になってて「限性」となってた。
指摘したら慌てて持って帰った。
     ・・・違う意味でも目頭が熱くなった。

3話 了。



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